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美しい猫 5 : 帰らぬ主人を待つ猫

置き去りにされた猫


いつも同じルートを帰る白猫を追って見つけた一軒家。
白猫は立派なくつ脱ぎ石に寝そべって寛いでいた。

この家の猫?でもなんか変‥‥
はめ込みの表札が取ってある。
門の外から家を覗いてみるとカーテンもなく室内は、もぬけの殻だった。

引越しをして空き家になっていた‼︎

私はその家の苗字も知っているし住んでいたお爺さんも知っていたので
引越ししている事にビックリしました。
もう10年も前の事なので時系列がちょっとあやふやだけど、確か‥お爺さんを最後に見かけたのは白猫に出会った年の春、4月か5月頃のゴミステーション。
ゴミを捨てにきていた姿を見たのが最後でした。
90歳を過ぎているお爺さんはいつもキチンとした格好で、かくしゃくとしていました。
白猫を追っていって見つけた家がすでに引越しをしていたことがわかったのは、確か9月の終わり頃か10月の初めだったかなぁ。(この頃の話しは多少前後しているかも知れません)

何度か白猫がこの家に帰って寛いでいる姿を確認し、この家で飼われていたと確信しました。(猫はいつも和室前か玄関、勝手口にいました)

白猫は帰って来ない主人の帰りを待っているようでした。

ここのお爺さんは町内会の役員の人とも交流があり、
私もお爺さんと親睦会で話をした事もあるので
知っている役員の方にお爺さんの事や猫の事を聞きました。

するとお爺さんは6月に入ってすぐに倒れて入院し1週間後くらいに
亡くなってしまったと‥
その役員の方はお爺さんの娘さんを知っていて、その娘さんに聞いた話だと
6月の下旬頃に家を売り出し大阪のマンションに引越す予定の所に
上旬にお爺さんが亡くなられたそうだ。

お爺さんのお葬式を終えて予定通り6月の終わりに引越しされたとのこと
猫を飼っていた?と聞くとそこまでは分からないなぁと。

ただ、私も近所の方も今まで白猫を全く見た事がなくて‥

その家が引越して出ていった同じ時期の7月初めすぐにうちの網にかかったのを
見てからはずっと見かけていることと(時期的にピッタリ合う)
いつもその家に帰っていっていること(猫は家に居つくと聞くし)
どう考えても‥


置き去りにされたんだ‼️


いろんな人に聞いても間違いないんじゃないかと
和室の前にいた白猫はお爺さんが可愛がってた部屋なのかも知れない。
娘さん夫婦といってももう定年されている年齢。
引越し先はマンションだと聞いたし、自分達の歳も考えて置いていったのか‥‥

ほぼ間違いないだろうと分かった時、旦那さんは怒りと悲しみで泣いていた。


そしてそこで初めてスズメ事件の理由が分かったのである


続きはまた‥

✨✨立ち寄って下さりありがとうございます


また読んでにゃ 🐾

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