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【観劇】八月納涼歌舞伎-ゆうれい貸屋・鵜の殿様

こんにちは。鳴海 碧(なるうみ・あお)です。
本日は、「八月納涼歌舞伎」の観劇レポートをお届けしたいと思います。

鳴海は、たまにお仕事のつきあいで歌舞伎のチケットをいただくことがあります。

最近だと…

◆六月大歌舞伎

中村獅童さんの息子さんの、陽喜くんと夏幹くんの初舞台。彼らがとっても可愛くてメロメロです。
ビートたけしさんデザインの祝幕も話題でした。

夏幹くんと陽喜くんの初舞台。祝幕はビートたけしさんデザイン


◆スーパー歌舞伎 ヤマトタケル

市川中車(香川照之)さんと長男の市川團子さんが、父子役で共演。團子さんの凛々しい熱演が爽やかでした。
女形の中村米吉さんが、美貌の兄姫と可憐な弟姫を一人二役早替りで演じていて、声まで美しくてうっとり。

市川團子さん(左)が主演。中村米吉さんが美しすぎる


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そして今回は…

◆八月納涼歌舞伎 『ゆうれい貸屋』・『鵜の殿様』

『ゆうれい貸屋』は長屋を舞台にした人情喜劇で、怠け者の桶職人に惚れ込んだ芸者の幽霊が、幽霊仲間を巻き込んで、「ゆうれいを貸し出す」という商売で一儲けするお話。

『鵜の殿様』は劇中劇のようなスタイルで、殿様が「鵜」に、太郎冠者が「鵜飼」に、腰元が「鮎」に扮し、太郎冠者が殿様の首に手縄をかけて引き摺り回し、日頃の鬱憤を晴らすお話。

どちらも底抜けに明るい喜劇で、若手から中堅の役者さんが溌剌と演じ、盛夏にふさわしいスカッと爽やかな演目でした。


どちらもとっても面白かったのですが、鳴海は特に、『鵜の殿様』の松本幸四郎と市川染五郎の、父子の息ぴったりな演技に心を奪われました。

『鵜の殿様』の松本幸四郎と市川染五郎


太郎冠者(松本幸四郎)演じる「鵜飼」が、殿様(市川染五郎)演じる「鵜」の首に括り付けているのは、舞台上では“エア手縄”なんです。
囃子のリズムに合わせて松本幸四郎がエアで手縄を引き、そのたびに市川染五郎が滑ったり転んだり引きずられる様を演じる、その息がぴったりと合っているんですよね。

二人ともプロ中のプロなので、血が繋がろうが繋がるまいが最高の演技をするに違いないのですが、観ている側は「さすが父子ねえ…」と感嘆して惹き込まれてしまいます。そして、この父子共演をまた観たくなります。


美貌の人・市川染五郎さん

市川染五郎さんは、うちの長男と同じ19歳なんですが、
何をどうすればそんなに美しく生まれるのだ!というくらい、圧倒的な美貌です。

しかし当然、美貌だけではやっていけない世界な訳で…幼い頃から血の滲むような努力をしてきたはず。

松本白鸚・松本幸四郎・市川染五郎の系譜。
後世に芸を引き継いでいくために、跡取り息子を世に生み出すということ。
跡取り息子の宿命として、代々の芸をたった一人で受け継ぐということ。
そのプレッシャーたるや、いかほどのものか。

そして鳴海は、この三代を観るたびに、松本白鸚さんの実弟である故・中村吉右衛門さんの孤高な姿を思い出すのです。

このお話は、またの機会に…


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ところで、歌舞伎座で観劇する際の昼食について。
私は「持ち込む派」なので、銀座のデパ地下でお弁当とお酒を買って行きます。

銀座三越  地下2階の「なだ万」でお弁当を、地下3階で冷えた白ワインのミニボトルを購入するのが私の定番。
店員さんにお願いすれば、お猪口サイズのプラスチックカップ(試飲用のヤツですね)を付けてくれます。

今日は、人気の茶碗蒸し(中央)がついたオードブルを購入

劇場でもお弁当を売っていますが、品数が少ない上に並ばされます。デパ地下の方が品揃え豊富なので、初めて観劇なさる方は是非ご参照下さい。




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