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【生きづらさを感じる】2:きっかけは“ウソ”

「今の話って“ウソ”じゃないんちゃう?」
その一言で、彼女の「妄想」は「非行」へと変貌しました。

深夜に家を抜け出したことある?
私はあるよ。
月がとても綺麗だった。
不審者が怖かった。

「夜中徘徊をしているのはご存知ですか?」
思いがけない話に言葉が出ませんでした。

闘病中の私は毎日睡眠剤を飲んでいて、夜の異変には気付きづらいのですが、妻も全く心辺りがないとのことです。家の扉、玄関の靴、自転車の動いた形跡もありませんでした。


アニメ•ファンタジー小説•おままごとが好きな小学生女子の妄想は、大人が思っているよりも設定が細かいです。だからと言って、それを「事実」とはすぐに断定するのは、早計に失するのではないのでしょうか。

「これまでの話は“ウソ”でした」
「今の話しって“ウソ”じゃないんちゃう?」

勇気を出した娘からの一言に対して、冒頭の言葉。まだ120cmの小柄な娘は成人男子の詰問に耐えれませんでした。

「やっぱり飛び出したんやろ?」
「うん」

勇気を出した告白を認めてもらえない。
いわば、「自白の強要」でした。

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