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落日の恋 6   初めてのキス


それからの約3カ月間を柏木は恋をした大学生のように過ごした。

彼女の誕生日にレストランで食事をした。
ちょっとしたプレゼントを用意した。
初回なので余り大げさにならない物にした。
それでも彼女はとても喜んでくれた。

彼女の目の輝き、ちょっとした仕草。
やはりいい女だと思った。

それから何度もデートした。
喫茶店でお茶を飲み
映画を観にゆき
また食事をして
公園を散歩した。
そしてちょっとしたドライブをした。
柏木の車は国産車だが、まあ恥ずかしいという程悪くはない。
本当に大学生の頃を思い出すような日々だった。
大学生時代ほど貧しくはないというデート。

お互いのことを色々と話をした。
柏木はバツイチであること。今は独りであることなどを話した。
彼女は夫がいるが、すっかり冷めた関係であることなどを告白してくれた。

そうして2カ月ほど経ったころ
初めてキスをした。
夕暮れ時、公園の傍に車を停めて
車を降りて散歩した。

ふと立ち止まり、彼女の体を引き寄せ
口づけをした。
最初は軽く、ソフトに
そしてもう少し強く唇を押し付けた。
それが1回目のキス。
胸に当たる彼女の胸の膨らみが素晴らしかった。

その次に会った時は海の方にドライブした。
ちょうど夕日が沈むころ
車の外に立って
海に向かって沈みゆくサンセットを眺めた。
柏木は彼女の腰に当てていた手を回して彼女を引き寄せた。

そして激しく唇を求めた。
前回より激しいキスになった。
唇を吸いあった。
彼女の舌が口の中に入ってきた。
柏木も舌を絡めて吸った。
彼女の舌は更に奥まで入って来る。
「あー」と声をあげそうになるほど官能的なキスだった。

柏木の両手は彼女・夏子の腰を抱いた。
細くくびれたウエストだった。
しかしそのくびれた腰の下に大きく張ったヒップがあることを柏木の手は感じ取った。 

素晴らしい女だと思った。
美しく可愛い顔
まだ見てはいないがおそらくは細身なのに胸とお尻が大きいという男が夢見る体。年齢からは想像できないいい体をしている・・・
キスが巧い
そして夫とはセックスレス

彼女と付き合いたい
彼女と恋人関係になりたい
彼女ともっとキスをしたい
彼女と寝たい

求めていた理想の女性

柏木は 完全に 恋する男になった。

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