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ラブストーリー|待ち合わせの青葉通り|第2章 婚活、まだ早い?

結婚相談所で出会った二人。
だけど、すんなり結婚できるほど、人生は単純じゃない——

静岡・青葉通りを舞台に、すれ違い、勘違い、誤解、そして確かめ合う気持ち。「本当にこの人でいいの?」と迷いながら、それでも惹かれ合っていく。

「…もうダメかもしれない。」
「俺との未来は、見えているの?」

婚活のリアル、恋の不器用さ、でも“本気”だからこそ、乗り越えたい。
二人を支えるのは、JOYマリッジ.comの結婚カウンセラー・八木。
「LINEひとつでも恋は終わる。でも向き合えば、新しい未来が始まるよ。」

出会いは偶然、結婚は必然——これは、未来を変えた二人の物語。


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第2章 婚活、まだ早い?

優奈は、常磐町にある「オールド上海café1930」の窓際の席で、注文した麻婆豆腐ランチを待ちながらスマホを開いた。昨日保存した「結婚観診断」の結果をもう一度見返す。

「結構当たってたんだよな……」

仕事のリサーチのつもりでやったはずなのに、思いのほか診断結果が自分の心に響いていた。そして、あのキャッチフレーズ

——今、未来を変える出会いを——

私はこのままでいいのかな?

そう考えかけて、すぐに頭を振る。

いやいや、ただ仕事で調べただけだし。

婚活なんて、まだ現実味がない。そう思いながらも、昨夜検索した「無料カウンセリング受付中」という文字が、なぜか頭の片隅に残り続けている。


夜、自宅でくつろいでいると、美咲から電話がかかってきた。

「優奈、今大丈夫?」

「うん、大丈夫だけど、どうしたの?」

「ちょっと聞いてよー!マッチングアプリで新しい人と会ったんだけどさ、やっぱり全然ピンとこなくてさ。」

「また?」

優奈は苦笑しながら応えた。美咲は半年前に長年付き合った彼氏と別れて以来、アプリで婚活を続けているが、なかなか相性のいい相手に巡り会えずにいた。

「そう!なんか、初めから軽い感じの人が多くてさ。本気で結婚考えてる人って本当にいるのかなって思っちゃうよ。」

「うーん、確かにね……。」

「で、優奈は?」

「え?」

「なんか、気になってるんでしょ?JOYマリッジ.com。」

「な、なんで?」

「だって昨日の飲みの時から、ちょっと興味ありそうだったし。調べたんでしょ?」

優奈は曖昧に笑いながら、「仕事のリサーチのつもりだったし……」とごまかした。

美咲は「ふーん」と言いながらも、どこか楽しそうな声をしている。

「いや、いいんじゃない?そういうの調べるだけでもちょっとワクワクするでしょ?」

「別に……」

優奈は苦笑しながら、気づかれないように話題を変えた。


電話を切ったあと、優奈は再びスマホを手に取り、JOYマリッジ.comのLINEトーク画面を開いた。

「無料カウンセリングはこちらから」

昨日はこの画面を見たまま閉じた。でも今日は——。

「別に、申し込んだって、話を聞くだけならいいよね。」

そう自分に言い聞かせる。

けれど、メッセージを打とうとした指が止まる。

婚活するつもりなんてなかった。でも、今ここで送らなければ、またズルズルと考え続けるだけな気がする。

優奈は、深呼吸して、メッセージを打ち込んだ。

「はじめまして。無料カウンセリングについてお話を聞きたいのですが……。」

送信ボタンを押した瞬間、少しだけ胸がざわついた。

「ほんとに送っちゃった……。」


スマホをテーブルに置き、ソファに深くもたれかかる。

「まあ、話を聞いてみて、違うと思ったらやめればいいし。」

そう自分に言い聞かせながらも、なぜか心のどこかで期待している自分がいた。


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