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豚まんの思い出
「豚まん」と「肉まん」どちらを使って言うのか。
それ以外にもあるのか。
関西では「ブタマン」が多い印象だろうか。
そして それが代名詞のようなお店もある。
私は長く「豚まん」を手作り
してきた。
きっかけは地域の子育てイベントでの親子調理体験。
子供は3歳だったか。
講師はたしか保育士さんだった。レシピもその保育士さんのもの。
たしか高校生の息子さんも作っているとお話しされていた。
イベントで作った豚まんは想像以上においしかった。
子供が小さな手で一生懸命に作っている姿にうれしさがこみ上げてきた。
蒸しあがった蒸し器の蓋を開けた時の「うわー」という声と顔が
私の中でよみがえる。自ら作った豚まんを、おいしそうに食べている顔も。
当時は気づかなかったが、
このような体験ができたことに
感謝でいっぱいになる。
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"皮"と''具"を別々につくり、皮で具を包み 発酵させて蒸しあげていく。
出来立ては肉汁がしみ出て、皮は柔らかくて、代名詞のお店にもひけをとらない?味だった。
粉をこねて皮を作るのには手間がかかる。チカラと時間がかかる。
イベント後にレシピをもとに
家庭で作るのだが、けっこうめんどうな作業だった。
しかし子供は飽きることなく一緒に作った。
回をかさねるごとに、コツがつかめてきた。
時には代名詞のお店の
実演コーナーに行き、職人さんの手元を観察した。
だんだん段取りよくできるようになってきた。
夏と冬とでは発酵時間がちがうことに気づけた。
時々子供の友人がきて一緒に作った。みな楽しそうに作って食べていった。
子供が幼い頃は「包むだけ」をしていた。
年齢が上がり回をこなすうちに
一人ですべて出来るようになっていった。
当時イベントで調理指導をしてくださった保育士さんの息子さんと同じようになっていった。
子供は成長し、家を出た。時々自炊しているらしい。
様子を見にいくと台所に数々の調味料が並んでいた。