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中国四大名著 とっても安く購入(記事56)

中国の有名な古典小説といえば、日本では「四大奇書」というくくり方があって、
『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』と『金瓶梅』
を指します。
中国ではこれを「明代四大奇書」と呼ぶこともありますが、一般的ではありません。なぜなら、『金瓶梅』は禁書にも指定されたことのある赤裸々な官能小説だからです。

中国で一般的なのは「四大名著」という呼び方で、『金瓶梅』ではなく清代に書かれた『紅楼夢』が入ります。

ちなみに、『三国志演義』は中国では『三国演義』といいます。語呂の問題でしょうね。
余談ですが、かつてヤフーでブログをやっていた時、『三国志演義』と書いたら中国の人から「『三国志演義』という書物はない、『三国演義』が正しい」とコメントされました。
しかし、『三国演義』の本来の名称は『三国志通俗演義』なので、『三国志演義』と略しても全く問題ありません。自分の狭い知識で他者を否定するというのは、誰にでもあることなので、いただいたコメントを見て、自分はそうならないように注意しよう、と思ったものです。

もうひとつちなみに、中国では『西遊記』を『西游記』(「游」がサンズイ)と書くのが一般的です。

さて、今回の記事はそれぞれの話を紹介することが趣旨ではありません。
コロナ禍の頃、「私は歴史好きなのに『四大名著』が家にないのはおかしい」というおかしな動機でセット買いしたことが、この記事の主な内容です。

こちらが四冊セットの『四大名著』。中身は中国語の古典原文です。

それぞれ冒頭にカラーの挿絵があります。

『三国演義』から赤壁の戦いのページです。本は重いし文字は小さいしで、読むのが一苦労です。

『三国演義』と『水滸伝』は日本語で何回も読んだことがあるので、パラパラめくっただけです。『西游记』はもともと興味がないので、挿絵を見ただけ。
『紅楼夢』は中国の古いテレビドラマと同時進行で、なんとか(飛ばし飛ばしで)読み終えました。実は高校時代、『紅楼夢』に挑戦して挫折したことがあります。今回は頑張ったと思います(本って、頑張って読むものではないんですけどねえ…)。
『紅楼夢』は、「ハマる人」にはハマるのですが、私にはちょっと無理っぽいです。

いろいろダラダラと書いてきましたが、この記事の一番重要な内容は値段です。
本来の定価は680元。

当時と今とではレートがだいぶ違いますが、当時でも1万円を超えます(今のレートなら14000円くらい)。まあ、分厚い本4冊なので、それでも安いと思いますが(中国は本が安いです)。

しかし、これをネット(淘宝/タオバオ)で買ったところ、なんと十分の一以下の61元でした。

実は安いからこの機に買ってみた、という一面もあります。
ただ、安すぎると「大事に読もう」という気持ちが起きにくいですね…。

中国も最近はたくさんの本屋がつぶれています。
そこで余った在庫がネット上でたたき売りされる、
その結果、さらに多くの本屋が競争に負けてつぶれていく、
という状態になっています。
まあ、我々消費者としてはありがたいことなのですが。
紙の本は売れないしコスト上の無駄も多いので、中国でも書籍の電子化が進むのでしょうね。

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