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「あの人が消えた」が予想外に面白くて焦った話(ネタバレあり)
正直に言おう、ただただ中村倫也さん目当てで観に行きました、すみませんすみません!映画「あの人が消えた」…某ラストマイルと同様、中村さんはシークレットでの出演だったが、こちらは公開初日に公式さんから発表されていたので、心の準備をして正々堂々「中村倫也目当て」というヨコシマな動機のもと鑑賞した。
ちなみに某ラストマイル、もともと観に行こうと楽しみにしていたのに、公開初日にSNSで思い切り中村さん出演のネタバレを喰らい、今も恨みがましい思いを抱えて生きている。なんだよう、あれ!「はっきりとは言えないけどまだの人は早目に観に行った方がいいですよウフフ♡」的なポストに#中村倫也ってつけたらさ、もうわかっちゃうから!わかるわい!
ラストマイル公式から正式にアナウンスがあった後、「今まで内緒にするなんてファンの民度高ーいすごーい」とかなんか話題になってたけど、ここに一生ものの傷を負ったネタバレ被害者がいることを記しておきたい。
さて、仕事帰りに映画館に寄り、スタンドで冷たいビールを買って上機嫌で最後列ど真ん中シートに収まった。中村さんいっぱい出るかなー、途中で死ぬか真犯人役かしら…誰にも邪魔されずビールを飲みながら上映開始を待つ至福の時である。ああ、映画館大好き。
しかしながら、これはビール片手に中村倫也目当てで見ていい映画ではなかった。上映が始まってすぐに分かった…えっなにこれめっちゃ面白い!当たりだ、当たり!
冒頭から、昔の懐かしいスリラー映画、上品なんだけどしっかりめに怖いヒッチコックの「裏窓」や「知りすぎていた男」に似たドキドキ感。日常に潜む恐怖がその正体がはっきりしないまま徐々にあぶり出されて行く過程から目が離せない。とにかく怖いのが苦手な私は田中圭さん演じる先輩の荒川さんの飄々としてガハハな魅力に大いに助けられた。
そして物語はヒッチコックから三谷幸喜のような世界観へガラリと変わる。いかにもありえないドタバタな伏線の回収が気持ちよく、特に菊地凛子登場の説得力にはもはや意義を唱えられない。中村倫也さんがあの役を演じたことで、この「三谷幸喜ターン」により真実味が加わっている。
そこからの、まさかの「シックスセンス」…!ビール片手に中村倫也さん目当てでキャッキャと楽しんでたチョロい私、もうすっかり騙されていた。そういえば丸子くんの名前って…!近くのカップルの女の子は、衝撃の展開にくすんくすんと泣いている。かわいいね。
そしてラストは、シックスセンスからのタイタニック。大階段のお二人がラストシーンのジャックとローズに見えて泣けた。これはデートムービーにぴったりでは?ラストシーンの賛否、ありかなしかで意見が合うかどうか。これで相性が分かりそう。
ラスト「あの人が消えた」のタイトルが出た場面でもしこの映画が終わってたら…私はきっと悲しくて夜眠れなかったし、人に勧めることもしないと思う。ラノベも読まないしアニメも興味ない私だが、丸子くんの転生に救われた。パンフレット売り場のお姉さんに「これめっちゃおもしろかったです!なんか突然すみません!」と語りかけてしまうくらいに。
そして、あのラノベのイラスト風になった中村倫也さんのグッズとか…ありませんかね。ほしい。