ドキュメント1,032時間
時は少しさかのぼる。近所にまったく客の気配がないコンビニがあった。あまりの過疎っぷりに業を煮やした店主はこの店舗を閉鎖し、別の場所で再開することにしたらしい。これは12月4日から翌年1月15日まで、最後の43日間を追いかけた魂の記録である。
ということで、まずは外観からチェックしましょう。立ち読み客な～し。見通しよ～し。防犯的にはこういうやり方もあるんだろうね。そもそも雑誌の新規入荷がないんだな。それでいいのか？
青いかごを片手に店内を徘徊します。まず言っておきたいのは、閉店告知が早すぎるんだよ。もともと客が少ないうえに、閉店宣言したあとは一切の入荷を拒否（おむすび等の日配でさえ！）していたようなので、棚はスカスカです。
これも長期保存のパンだけが生き残っている。おんなじ商品ばかり並べて、コンビニエンスの意味わかってる？
選択肢があるようで実はあまりないというカップラーメンコーナー。奥にある文房具は手にするのもはばかられるわ。このノートも特殊な能力が宿っているような……。
よくイベント会場の近くのコンビニだと、こういう陳列あるよね。ミネラルウォーターとポカリが前面に出て幅利かせるやつ。最期にＰＢが残るのは宿命なのか。ちなみに、店内の写真は何日かに分けて撮っています。商品が（おれを含む非常に限られたごく少数の常連客によって）掃除されていく様をお楽しみください😄
日を追うごとに棚がきれいになっていく。まず店に入るでしょ。チャイムが鳴るじゃない。右奥レジにいる店員さんの「いらっしゃいませ～」を聞きながらかごを手に取り、窓沿いに店内を歩く……んだけど、店員がこっち見てるんだよ。棚がスカスカだから見通しがいいんだろうけどさ。向こうは右奥、おれは左手前。店内で対角線の位置にいるふたりの視線がバッチリ合うって、どういう状況だよ！👹
年末近くなのでクリスマスチキンも予約受付中🍗 受け取りに来たとき、果たしてこの店舗があるのかどうか。
さらにしばらくすると、いよいよティッシュペーパーがメインの商材になりました。これは斬新だよ。コンビニ界の革命児。そうか、ティッシュが必要になったらこのコンビニへ来ればいいんだね。独自色でてる😉。
年明け早々には店を閉めるとのこと。朝の8時に閉店っていうのがすごいね。そういう契約なんだろうか。
そして、これが最後の晩の姿。完全に物がなくなり、店員さん2名も手持ち無沙汰（商品がないんだからそりゃそうだ）。わたしたちはなぜカウンターに立っているのか。この店はなぜライトが煌々と輝いているのか。本社の人間はこの状況を知っているのだろうか。すべての謎は解き明かされることもなく、翌朝8時にフツーに消灯され、気配も消えたのである🥲