博物館動物園駅をゆく2(東京)
(前回はこちら)
音量注意!
この独特の雰囲気。上野は恩賜公園(天皇陛下からの賜りもの)ということもあり、非常に豪奢な作りになっています。
階段を下りていき、ホームにまで立ち入ることができるとか、感動です。
音量注意!
なんだろう、この昔の女神転生みたいな感覚は。
音量注意!
ホームのはずれは薄暗く、やはり立入禁止ではあるんだけど、METROシリーズのような世紀末感に惹かれてふらふらと足が勝手に動いていく。
音量注意!
壁や天井の装飾も素晴らしく、職人の誠実な仕事っぷりがうかがえます
おもてに出てきました。今回の見学はこれで終了。
なんだろう、ちょっと不思議な体験でした。駅っていろんな思いがたまる場所だよね。電車を降りてこれから動物園へ向かうときのわくわく感や、1日遊び疲れてへとへとになりながらも、帰りしなに感じるもうこれで終わっちゃうのかという寂しい感覚とか。
誰かと出会う場所であり、待っている場所でもあり、別れの場所でもある。
みんながこの駅にそれぞれの想いを預けていて、別れを惜しむあまり思わず吐露したのがあの壁のらくがき。
結局そのあと駅が復活することはなかった。でも、それでよかったんだと思う。駅は動かなくなったけれど、あのらくがきを書くことで自分に区切りをつけ、みんなそれぞれ先に進む決心がついたのかもね。そしてやがて大人になり、いつのまにか駅を見守る側になった。
戻ってきて久しぶりに再会した駅は、記憶の中の鮮やかな壁画がすっかり色あせていて、こんなに狭かったっけとあっけにとられるほどに余裕のないプラットフォーム。すでに停まる列車もなく、何を期待されるわけでもなく、ただ静かにそこにあるだけ。
なのに、おれたちを見つけたときの「よお、久しぶりだな、ぼうず」といって笑った顔は昔のままだった。
やっぱり、来てよかったです。