【歌詞和訳・解説(3)】World's Smallest Violin (AJR)
こんにちは!
前回の「2」を出してからもう1か月近く経ってしまいました。大変失礼いたしました。
それでは残りの歌詞を見ていきたいと思います。
最終フレーズ(1)
ここは徐々にスピードが速くなっていく最後の部分です。
そして語尾がどれも「イー」という音が響くように揃っています。
日本語訳も若干無理をしながら「イ段」で揃えてみました。
I'll blow up into smithereens
でなきゃ 俺は 木っ端みじん
And spew my tiny symphony
吐くぞ ちっちゃな シンフォニー
この2行は既に「1」で解説したので割愛します。
主語も動詞もない文(文?)ですが、
「up and down a street」で、「通りを行ったり来たりする」という意味。
「行ったり来たり」だと個人的にあまりスピード感がないのですが、
もっと、ドワーッと全力疾走で狂ったように走り回ってる感じです。
冒頭の「All」が「up and down a (city) street」を強調しています。
前の文に続いている従属文。
「tryna」は「gonna (go to)」のように「try to」が短くなったもの。
ここは主語が省略されているので「while trying to」という形に戻せるはず。
「put O at ease」で、「~を落ち着かせる」です。
前の文と並べると、ドワーッと全力疾走で通りを行ったり来たりしながら、誰もバイオリンを聴いてくれないことで爆発した自分の心を落ち着ける、ということです。
・・・だいぶ来ていますね。
前文の挙動不審な行動についての説明。次の文にも続きます。
この文自体は「このメロディーを終わらせるのと同様に」という意味です。
直訳すると「これは必要なことのように感じられる」
これだけでも意味は分かると思いますが、
訳では「イ段」に揃えるために「やらなきゃ いけない」としました。
何を? 爆発して、叫びながら通りを狂ったように駆け回ることです。
ふと第三者視点から自分を見つめる一文。
「そうか、これが僕の死なのかもしれないな」が直訳です。
生物的な死というより、社会的な死のような感じもしてきました。
直訳は「それとも単により良い自分(の姿)なのかもしれない」。
「a better me」と不定冠詞「a」が付いているのは、より良い自分には色々な姿が考えられて、これはそのうちの1つかな?と考えているため。
前文よりも自分の挙動を前向きに捉えています。
それでは次の、本当に最後のフレーズへ行きましょう。
最終フレーズ(2)
ここも最後の「you」以外は全て「イー」の音で語尾を揃えています。
直訳は「さあ、ティンパニーを叩いて加われよ」です。
実際、ここからティンパニーの音が曲に加わりますね。
個人的には下のヘネシーと一緒で、韻を揃えるためのもので
歌詞自体にそれほど深い意味はないと思っています。
直訳は「それからヘネシーのショットを飲みなよ」です。
意味があるとすれば、上の文と合わせて、「もうイヤなことは忘れてどんちゃん騒ぎしようぜ」という感じでしょうか。
直訳は「分かってるよ、俺は今精神的にイッちゃってるってこと」。
直訳は「でも君がその治療薬かもしれない」です。
「その(the)」というのは、精神的に壊れてしまった「俺」を治すための、という意味です。
最後の文ですが、「だから君のためにバイオリンを弾かせてよ」です。
こうやって見ると、最後のフレーズは、主人公が溜まった鬱憤を畳みかけるように吐き出しているのが分かります。
いかがでしたでしょうか?
暗めの歌詞でも明るい曲調に乗せれば、何だか悩みも飛んでいきそうです。
ここまで読んでくださりありがとうございました!!
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