【ドイツ語 】形容詞の格変化(2格/3格・定冠詞類・不定冠詞類)
こんにちは!
ドイツ語文法について少し書こうと思います。
以前にも扱った「ドイツ語の形容詞の格変化」ですが、今回は格ごとに見ていこうと思います。
変化表を縦(性ごと)ではなく、横(格ごと)に見ていくイメージです。
まず初めに、
形容詞は冠詞の後につくと語尾が「-en」で終わる。
これを基本の形として覚えてください。
変化表だけを見ると、(性3つ+複数形)×4つの格=16個も変化を覚えないとならず、大変そうに見えますが、
実は大半は形が同じで、「語尾が-en」となります。
先に多数派をまるごと覚えて、少数派だけを集中して見ていくことにしましょう。
ちなみに、形容詞の変化にはパターンが3つあります。これだけ聞くとややこしそうなのですが、今回は、冠詞のつかない「裸の形容詞」の変化は扱いません。男性・中性2格以外は全て定冠詞の変化と同じためです。残りの2パターン(定冠詞類と不定冠詞類)を見ていきたいと思います。
今回は2格と3格
ということで、今回は「2格と3格」を見ていきましょう。
なお、「2格」はドイツ語で「ゲニティーフ(Genitiv)」、「3格」は「ダーティーフ(Dativ)」と言います。ゲーテ・インスティトゥート等で学ばれる場合には覚えておくと便利だと思います。
なぜ1格からではなく2格と3格からなのかと言うと、
2格・3格の形容詞の変化は、どの性でも「-en」(複数形も!)
だからです。
(冒頭で書きましたとおり、冠詞のつかない「裸の形容詞」の場合を除きます)
要するに、「形容詞は冠詞が付くと語尾が-enになる」という基本を覚えていれば、2格と3格については新たに変化形を覚える必要がないということです。
それでは変化表を見ていきましょう。
「変化表」と言っていますが、形容詞について言えばこの表に載っている部分ではどれも同じ形をしています。
小さくなってしまいましたが、名詞は「Hund(犬・男性)」「Katze(猫・女性)」「Pferd(馬・中性)」「Tier(動物・中性)」、形容詞は「klein(小さい)」を使っています。
赤い部分が形容詞ですが、ご覧のとおり、どれも「形容詞は冠詞が付くと語尾が-enになる」のルールを守っています。
今回は定冠詞を用いましたが、この規則は「定冠詞『類』」全てに当てはまります。つまり、dieser(この)、jeder(それぞれの)、solcher(そのような)、welcher(どの)などを使うときも、同じなのです。
ただ、2格と3格について言えば、実はもう一つの形容詞の変化グループである「不定冠詞類」も全く同じです。
ですので、2格と3格について言えば、定冠詞類、不定冠詞類の区別なく、「形容詞は冠詞が付くと語尾が-enになる」と覚えればOKです。
というか、要は2格と3格の形容詞の変化表は覚えなくて良いということです(笑)
一応、不定冠詞類の1つである「mein(私の)」を用いた場合の形容詞klein(小さい)の変化を見ていきましょう。
ここで不定冠詞「ein」を例に取りあげなかったのは、「1つの~」という意味の不定冠詞だと「複数形」の場合の形容詞の変化を書けないためです。
単数形であれば、不定冠詞「ein」の後の形容詞も上の表と同じように変化します。上の表の「mein..」から「m」を取ってみてください。
ということで、今回はここまでにしたいと思います。
冠詞の後に来る形容詞の語尾は「-en」が基本、と押さえておけば、2格と3格については特に覚える必要がありません。
暗記する際には、なるべく規則的なところは細かく覚えず、不規則な部分に集中するようにすると効率的です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
【画像】kim_hesterさま【Pixabay】