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【ドイツ語文法】名詞の格変化(9)~不定冠詞:中性形・女性形~
だいぶ更新が遅くなってしまい、失礼いたしました…。
今回は前回に引き続き、不定冠詞の格変化を見ていきたいと思います。
さて、前回の男性形では、「が」の部分を除き、全て定冠詞と語尾の形が一致する、ということをお話してきました。
そして、「が」の部分には語尾がつかない、ということもお話ししました。
![](https://assets.st-note.com/img/1708465516334-ruEWNeB27e.png?width=1200)
実はこの「語尾がつかない」点が、不定冠詞と定冠詞の格変化の決定的な違いなのです。それ以外は変化の仕方は一緒です。
中性形
では、「男性&中性グループ」に属する「中性形」の変化を見ていきましょう。
またまた「Pferd (馬)」に登場してもらいましょう。
「1頭の馬が」は「ein Pferd」。
おや? また語尾がつきませんね。
そして、覚えていらっしゃるでしょうか?
男性形以外は「が」と「を」の格変化は同じ形になる、ということを。
これは定冠詞だけでなく、全ての格変化に共通する鉄則です。
うろ覚えの方はここで覚えてしまいましょう。
ということで、
「一頭の馬を」も「ein Pferd」となります。
「一頭の馬に」は「einem Pferd」。
「一頭の馬の」は「eines Pferdes」となります。
またここで、不定冠詞と定冠詞の格変化を比べてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1708465758380-mNhSBBHDOm.png?width=1200)
どうでしょうか?
「が」だけでなく「を」の場合にも、語尾が付かなくなりました。
男性形と比べて、より単純になった感じがします。
男性形との違いは、「を」の時も「ein」を使うか、という点のみです。
「男性&中性グループ」と呼んでいる通り、男性名詞と中性名詞の冠詞の格変化は非常によく似ています。
そのため、名詞の性がうろ覚えの時、冠詞の形を見ても性を特定できないことが非常に良くあります。
これがドイツ語の名詞の性の勉強をさらに難しくしている原因ではないかと私は思います。
不定冠詞を付けた場合でも、男性と中性の違いが出るのは「を」の格の時だけで、それ以外はどちらの性なのか、形からは分かりません。
女性形
それでは、次は女性形です。
実は女性形はとても単純です。
なぜ単純かというと、定冠詞の時と同じ語尾をつければ良いからです。
ただ、「die」からは「ie」ではなく「e」だけを取ってください。
「Katze」(猫)に登場してもらうまでもなく(ごめんね)、いきなり表に飛んでしまいましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1708466220853-3cMaeHRFic.png?width=1200)
「die」は「ディー」とイ段、「eine」は「アイネ」とエ段なので、「語尾が同じ」と言うのは苦しい気もしますが、語尾の文字だけに注目すれば、不定冠詞と定冠詞の格変化は見事に一致することが分かります。
このように、不定冠詞の格変化の場合、特別の注意を払うべきは「男性&中性グループ」のみであることが分かります。
女性形については、語尾だけに注目すれば、定冠詞と同じなのです。
さて、これで冠詞についての説明は終わりです。
それでは次回からは、冠詞の仲間の話をしていこうと思います。
冠詞の仲間って? 冠詞と何が違うの?
と思われる方もいると思います。
実は、ドイツ語では、英語で言う
「この(this)」(英文法で「指示形容詞」と言います)や
「私の(my)」(英文法で「所有形容詞」と言います)に当たる言葉は、
「形容詞」ではなく「冠詞の仲間」として整理しています。
冠詞の仲間として括っているだけあって、その変化はこれまで学んできた定冠詞や不定冠詞とよく似ています。
それでは、また次回。
ここまでお読みいただきありがとうございました!🍀