【ドイツ語文法】名詞の格変化(8)~不定冠詞・男性形~
さて、前回までは定冠詞の格変化を見てきました。
今回は不定冠詞の変化を見ていきたいと思います。
前回までのペースで不定冠詞の格変化を見ていっても良いのですが、実は不定冠詞と定冠詞の変化は、語尾の変化に注目すると非常に似ているので、違う点に注目した方が効率が良さそうです。
とは言え、まずは男性形から順番に見ていきましょう。
さて、英語の「不定冠詞」は「a/an」で、どちらも単数形につけます。
単数形にしか不定冠詞は存在しないわけですね。
ドイツ語の場合も「不定冠詞」は単数形のみに存在します。
従って、「男性&中性グループ」「女性&複数グループ」と言ったものの、「不定冠詞」について言えば後者のグループは女性のみとなります。
では、まず男性形から行きましょう。
また「Hund」に出てきてもらいます。
「一匹の犬が」は「ein Hund」。
この「ein」に注目してください。
実はこの「ein」、語尾が何もついていないんです。
これから説明する変化を見ると分かるとおり、不定冠詞の変化形は「ein」に語尾をつけて変化していきます。
これが男性形の「が」の特徴なので、覚えておいてください。
「一匹の犬を」は「einen Hund」。
「一匹の犬に」は「einem Hund」。
「一匹の犬の」は「eines Hundes」となります。
ちょっとペースが速かったでしょうか?
ここで定冠詞と見比べてみましょう。
類似点、相違点はどこでしょうか?
先ほど、「『ein』には語尾がついていない」と話しました。
「ein」の後の部分と、定冠詞の「d」の後の部分を見比べてみましょう。
「が」以外の部分では、変化が見事に一致していますね!
そもそも「ein」には語尾がついていないので、ここは一致しなくて当然です。
このように、不定冠詞と定冠詞は変化の語尾がほとんど共通であることが分かります。
唯一「が」の部分だけは異なるので、ここはしっかり覚えましょう。
厳密には、「語尾がつかない」ということを覚えることになりますね。
では、次回は中性形と女性形を一気に見ていくことにしましょう。
⇩前回⇩