【ドイツ語】形容詞の格変化(1格・定冠詞類・不定冠詞類)
こんにちは!
前回に引き続き、今回も形容詞の格変化について見ていきたいと思います。
今回扱うのは「1格」です。ドイツ語では「ノミナティーフ(Nominativ)」と言いますので、ドイツ語で書かれた文法書やドイツでドイツ語の授業を受けられる方は、ご参考にしていただければ幸いです。
なお、前回同様、冠詞のつかない「裸の形容詞」はここでは扱いません。
早速ですが、形容詞が冠詞の後に来る場合、1格の変化は以下のとおりとなります。
まずは「定冠詞類」の後に形容詞が付く場合から。
見ての通りなのですが、単数形の場合、性で形容詞の変化に違いはありません。
1格の場合は、「単数形では形容詞の語尾は「-e」になる」と覚えれば大丈夫です。性を気にする必要はありません。
一方、複数形は「冠詞の後の形容詞の語尾は「-en」である」という基本をそのまま押さえています。
というか、複数形は、1格~4格において全て語尾が「-en」になるんですけれどね(「裸の形容詞」を除く)。
女性単数1格と複数1格は、定冠詞(類)の形が一緒なので(上の場合だと「die」と「die」)、お互いを区別するために形容詞の語尾が異なっている、と言うこともできるかもしれません。
ということで、「1格の形容詞の変化は「-e」(複数形以外)」と覚えておきましょう。
次に「不定冠詞類」です。こちらは、上の「定冠詞類」の場合と違って、もう少しそれぞれの性で個性が現れてきます。
複数形は、定冠詞類・不定冠詞類問わず「語尾は『-en』」の基本で統一されているのでスルーしましょう。
男性が「kleiner」、中性が「kleines」となっているところに注目です。
不定冠詞類(上の例では「mein(私の)」)では、男性1格と中性1格の形が一緒になるので、名詞の性を知らなければ、「これは男性?それとも中性?」と、よく分からなくなります。
(恐らくネイティブにはあまりない悩みかもしれませんが…)
不定冠詞類だけでは性がハッキリ区別できない分、形容詞の語尾で区別ができるようにしている、と言っても良いでしょう。
言われて見れば、男性1格の形容詞の語尾は「-er」、中性1格は「-es」と、「dieser」「dieses」などの語尾と似ていますよね。
(と言って、もし形容詞がなければ、もはや性の区別ができないんですけれどね)
上の表を見ると、男性1格と中性1格は「mein」、女性1格と複数は「meine」と、不定冠詞類の形が被っていますが、形容詞の語尾が違うので、一目見てどの性・数なのかが分かるという、見事なつくりをしていますね。
定冠詞類の場合は、定冠詞の語尾がしっかりと性の区別をしてくれているので、形容詞の変化は性を問わず統一されていたので、対照的です。
2格と3格では、性も格もそっちのけで全部「-en」と、かなり手抜きな(?)変化形をしていましたが、
1格は「主語」になれる格なので、やはり2格や3格とは一線を画しているのかもしれません。
まとめますと、
定冠詞類の後につく形容詞は、
☆単数形:「-e」
不定冠詞類の後につく形容詞は、
★単数形:男性「-er」、女性「-e」、中性「-es」
この点を覚えるようにしましょう!
それ以外(=複数形)は基本形(「-en」)なので、敢えて覚える必要がありません。
形容詞の変化形で一番覚えることが多いのは「1格」です。
上のポイントをしっかりと押さえれば、ドイツ語のインプットやアウトプットが深まると思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
【画像】congerdesignさま(Pixabay)