介護福祉士取得までのこと
以前の取得までのルート
私が介護福祉士を取得した15年前はルートが2つあった。
専門学校専門過程を終了して卒業試験を受けるルート。
もう一つは、現場で3年間働いて受験する実務経験ルートの方法の2つだった。
私が受験したのは実務経験ルートの方で、3年間の実務経験を得て筆記試験と実技試験の2つをパスして合格した。その時はとても緊張してしまい、試験では頭が真っ白になったことを今も覚えている。
実技試験では見行為をしなければ合格になりやすいという話があり、私も危険行為はしなかったため無事パスすることができた。
今だと実務経験ルートが、実務経験3年経験することと、受験までに実務者研修を必ず修了しておくことと変更となった。
実務者研修が必須になったこと
私は、実務者研修の修了が必須となったことはとてもいいことだと思う。
現在実務者研修の講師をやらせてもらっているが、実務経験からしっかり体系だった知識を得ないまま、介護福祉士の試験をパスするということは、例えばその人なりの独学で学んでいることが多いということになる。
そのため感染対策がおろそかであったり、介護の基本である尊厳の保持について、こういったこ疎かにされるリスクが高まる。
また介護過程の展開がしっかりできないことで
1人1人に焦点を当てたケアがしにくい
ケアの質向上が望みにくい
ADLが向上しにくい環境になりやすい
などということにつながってしまう。
専門職としてご利用者のケアをするためには、一定の質の担保は必要。
そのための対策としては重要である。
以前と比較して期間が長くお金がかかったりするところはあるが、助成金等使えば負担は少ないため、多くの人に介護福祉士取得を目指してほしいと考える。
学生さん
学生を見ていて思うのは、いろんなルートから介護を志してくれて、選んでくれた。そのことにまずは感謝しつつ、自分はどんなことをみんなに伝えられるだろう?といつも考えている。
介護の入り口の資格だからこそ、テキスト書いてあることだけではなく、実務経験に基づいた活きた経験談を伝えること。また、実技も実施しながらすぐにでも使えるようなスキルの基となる根拠を伝えている。
授業でもよく言っているが、根拠が理解できていないケアなど真の意味では使えない。
何故そのケアをするのか?根拠と意味を理解し、専門職として真摯にご利用者向き合うこと。その時の最適解を見つけること、実施すること。
で自分のスキルは向上していく。
と考えているためだ。
そしてゆくゆくは、卒業生が立派な介護福祉士となって、介護業界を作っていきたいと思う。
カリキュラムについて
自分としては、養成校のカリキュラムや実務者研修のカリキュラムはもっと手厚くしていくことは必要かと思うが、現状でもしっかり学んで合格した後に自分で学んでやっていければ、将来的にみんなから尊敬される介護福祉士に、ご利用者に信頼される介護福祉士になることは可能かと思う。
合格はスタートライン
勘違いしている方もいるが、介護福祉士合格はゴールではなくスタートラインに過ぎない。倫理綱領にも記載しているが、専門職として常に学び続けていく必要があるのだ。
昨今の制度やテクノロジー、ケアスキルの発展は目まぐるしいものがある。
介護福祉士はそれについていく必要があり、自分がリードしていく気概も必要となる。
ぜひ専門職として、常に最新を学び続けて新人や家族・ご利用者に知識やスキルの移譲ができるようにしてもらいたい。
さいごに
難しいことも書いてしまったが、要は自分が楽しく働いて周りを巻き込みご利用者を笑顔にすることが大事なのです。そのためには介護福祉士は必須だし、学び続けていく姿勢が大事となる。受験を考える全ての人にエールを送りたい。一緒に頑張っていこう!応援しています!!