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相模が百人一首に残した作品は?

相模さがみが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 恨みわび
  ほさぬ袖だに
  あるものを
  恋に朽ちなむ
  名こそ惜しけれ

です。

読みは、

♪ うらみわび
  ほさぬそでだに
  あるものを
  こいにくちな
  なこそおしけれ

となります。

太字一カ所が変わります。

この歌は相模が実らぬ恋を悲しんで詠んだ歌です。


☆意味

恨みわび
  (恨む気力も無くなって)
ほさぬ袖だに
(涙で濡れて乾く暇もない
     着物の袖でさえ)
あるものを
     (惜しいのだから)
恋に朽ちなむ
   (失恋の評判に
      朽ちてしまう)
名こそ惜しけれ
   (私の名は
     もっと惜しいわ)

☆文法解説

1句「恨みわび」は、何を恨んでいるのかと言うと、
相模の想いが届かず、冷たい仕打ちを受ける恋の相手を恨んでいます。

「わび」は「気力を失うこと」です。

「恨みわび」で「恨む気力も無くなって」という意味になります。

2句「ほさぬ袖」とは、「涙で濡れて乾く暇もない着物の袖」を表します。
《だに》副助詞「~でさえ」

「ほさぬ袖だに」で「涙で濡れて乾く暇もない着物の袖でさえ」という意味

3句「あるものを」は、下の句の「恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ」を先取りした表現で、

「惜しいのだから」という意味になります。

4句「恋に朽ちなむ」は、相模の失恋の噂で朽ちてしまうことを表します。

何が朽ちてしまうのかと言うと、5句の「名」です。

つまり相模自身の「名」→「評判」が朽ちてしまうと言っています。

5句:係結び


☆鑑賞

「涙で濡れて乾く暇もない着物の袖」のことを
「ほさぬ袖」と表現しているのは、興味深いですね。
いつも涙を拭いているから、着物を干す暇がないのでしょうね。

☆出典

『後拾遺集』恋・815

★関連動画


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