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参議等が百人一首に残した作品は?

参議等さんぎひとしが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆本歌取り
☆序詞
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 浅茅生の
  小野の篠原
  しのぶれど
  あまりてなどか
  人の恋しき

です。

読みは、

♪ あさじうの
  おののしのはら
  しのぶれど
  あまりてなどか
  ひとのこいしき

となります。


☆意味

浅茅生の
  (丈の短い『ちがや』が
   まばらに生えている)
小野の篠原  
  (篠竹の生えている野原)
しのぶれど
  (その『しの』では
   ないけれど
        忍ぶれど)
あまりてなどか
   (あふれるほどに
    どうしてなのか?)
人の恋しき(あなたが恋しい)

「ちがや(茅)」とは、イネ科の植物です。

茅(ちがや)


☆本歌取り

「古今和歌集 第十一巻(恋歌一 505首目)」

♪ 浅茅生の 小野の篠原 忍ぶとも 人知るらめや いふ人なしに
(詠み人知らず)

参議等には好きな女性がいて、その気持ちを耐え忍んでいました。



☆序詞

1句・2句
「浅茅生の 小野の篠原」

3句の「しの」を引き出す

☆文法解説

2句:「小野」の「小」
   「小野」は「野原」
3句:「忍(しの)ぶれ」
   バ行上二段活用動詞
   「忍ぶ」の已然形
   「耐える・我慢する」    
   「ど」接続助詞
   逆接の確定条件

4句:あまりてなどか
5句:人の恋しき疑問の係助詞「か」+形容詞「恋し」の連体形「か・・・しき」で、係結び

☆鑑賞

野原一面に生えている篠竹、さらにところどころに茅(ちがや)が生えている風景。

参議等は、それを美しいと感じていたようです。

その美しい風景を序詞(じょことば)に用いています。

そして「しの」の音を引き出しておいて、

♪ しのぶれど(我慢していたけれど)

と繋げています。

「人の恋しき」の「人」は、恋をしている相手を指しています。

参議等は、この歌を恋の相手に贈ったそうです。

美しい風景の描写とあふれる恋の心。

この歌を受け取った相手には、参議等の気持ちが伝わったでしょうか?

☆出典

『後撰集』恋・578

★関連動画



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