なぜ日本は4月入学で世界は9月入学なのか

コロナで休校が長引き、一時は9月入学が検討された程であったが、その実現には至らなかった。

ただ、9月入学が検討された理由の1つにグローバルスタンダードへの適応があり、欧米や中国、西アジアなど世界の約7割が9月(秋)での入学が行われている中で少数派の4月入学を日本は導入している。


まず日本はなぜ4月入学になったのは明治19年に「会計年度」が4月開始へ変更されたことが原因と言われている。

明治が始まって大学が作られるようになったが、当初は西洋に倣って9月入学であった。

しかし稲作国家の性質上、春に苗を作り始め秋に収穫し冬に換金して税金を納めるというサイクルが出来ていたので、政府が国家予算を組む際には4月開始の「会計年度」が一番都合が良かったのだ。

それにより政府主導で4月を基準とした社会が築かれていった。


一方9月入学の国は麦作酪農国家であったため、夏に小麦の種まきをすると同時に家畜の飼料となる干し草を育てる必要があり、農業生産の起点となる夏の作業量がとても多かった。

そのため夏がとても忙しく子供の手も借りなければならなかったので、夏だけは学校に行かせられない状況にあった。

そこで学校側は夏(6~8月)を避けて開校することにしたため、9月始業で6月終業の文化ができ、9月を基準とした社会になった。

*アメリカでは夏休みがおよそ3カ月間もあるらしい!

これは政府というより国民の意思を強く反映させた文化制度といえる。


このように日本のトップダウン型文化制度では4月入学、一方でボトムアップ型文化制度では9月入学となったように、農業形態と権限の所在によりこのような違いが生まれた。


私は9月入学に賛成である。

少子高齢化の進む日本は海外人材を取り入れながら自国民が海外の知識を取り込めるようにする環境を整えることでやっと経済先進国としての地位が守られると思っているのからである。

年々日本の学力は低下している上に労働力も減少しているため、日本の将来が危ぶまれている。

優秀な労働力の確保をするためにも9月入学の検討はすぐさま実行に移さなければ日本は確実に遅れていくので、私がもし総理大臣であったならば経済界も巻き込んですぐにでも導入するだろう。








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