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組織と人~管理型組織とリーダーシップ~

こんにちは!
縄文アソシエイツnote担当です。
本日は、コンサルタントの違う一面編として、弊社西田千尋が大学にて講義した内容を紹介させて頂きます。

西田 千尋(Chihiro Nishida)
防衛大学校人文社会学部卒業。隊員・家族の福利厚生に係る制度設計、航空自衛隊初の託児施設の開設、人事・総務業務に従事。80名のマネジメント経験を有す。二等空佐で退官。Woman In Public Section、官民連携ラボ主宰として越境の場を創出。良き意図のリーダーと理念ある組織との触媒となるべく、縄文アソシエイツに参画
*西田プロフィール:https://www.jomon.co.jp/consultant/nishida/

西田は、官(自衛隊)と民(縄文アソシエイツ)両方の組織経験を持っているため、時折組織論やリーダーシップについての講義・講演を依頼される機会があります。

今回は、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC学部)にて『組織と人 ~管理型組織とリーダーシップ~』というお題にてお話させていただきました。
 
武蔵野EMCは、2021年4月開設、実践重視のカリキュラム、社会の最前線を大学に持ち込むために現役で活躍する起業家、ビジネスパーソン、NPO等多くのゲストを迎えて講義を行うことが特徴的な学部です。
*武蔵野EMC:アントレプレナーシップ学科 | 学部・大学院 | 武蔵野大学
 
今回の講義の目的は
・管理型、自立型、ピラミッド型、フラット型といった組織の形そのものに良し悪しはなく、組織の目的にあった形があることを知ること。
・組織がうまくいかない時、個人のせいというよりも、構造に起因することが少なくないことを知る。
というもので、管理型組織の代表格である自衛隊組織について実例を用いながらお話いたしました。
 
管理型組織とは
2018年に出版された「ティール組織」には、組織の進化の2階層目に、Amber順応型組織=軍隊が位置づけられており、最下層のReds衝動型組織に権力、階級、制度などの概念が組み込まれた組織モデルとして紹介されています。

講義風景①


一般的に、管理型組織は変化が少ない環境下において安定的に組織が運営されていくという概念ですが、私たちを取り巻く社会環境が目まぐるしく変化し、安全保障環境においても、戦いのコンセプトが宇宙領域まで広がる中、管理型組織の有用性はいかにと、学生と議論を交えながら講義を進めて行きました。
 
詳細はここでは省略いたしますが、大きくは、
・自衛隊は平時においては自立型、有事になれば管理型にシフトしていく組織であること。
・特に航空自衛隊においては、「ミッションコマンド」、つまり判断する権限を個人に付与し、通常の指揮系統とは違った「統制系統」により、現場に権限を委任し、裁量の余地をゆだねる自律的な活動が存在すること。(自立型組織)
・他方、国を守るという主たる任務、それに基づく明確な階級や権限と責任等は、まさにザ管理型組織そのもの。特に有事においては、広範囲のエリアで戦う司令官は、鳥の目で全体を俯瞰し、状況の変化に合わせ方針のベクトルを柔軟に変更するため、部下部隊は、それに合わせ一斉に同じ方向にベクトルを合わせることが求められます。強権発動、まさに管理型に移行する訳です。
・講義では、リーダーシップにも触れ、自立型組織では、責任がスキル起点であって自身の強みを尖らせていく事は、気が付けばリーダーが育たないという現状を抱える一方で、管理型組織では、階級に応じた権限と責任を大変明確にしているため、個人はストレッチをかけながらも求めるレベルに到達し、段階を経て組織的にリーダーが育成されるという側面もあります。

講義風景②

 管理型組織、自立型組織、それぞれ良い悪いではなく、メリット・デメリットがあって、取り巻く環境や企業戦略によって選択していくのだと思います。
 
管理型組織では役割やルールに沿った権限と責任が付与されますが、自立型組織では、よりスキルベースで個性を活かし、主体的に考え判断するという事が求められるという傾向があると、西田自身も体感している様子です。
 
また、リーダーの育成ということから申しますと、日頃から多くのエグゼクティブと価値ある出会いを紡いでいる縄文アソシエイツでは、新たにエグゼクティブディベロップメントプログラム(EDP)を走らせています。こちらは、従来型の自分の中にすでに答えがあることを前提としたコーチングから、2500年ベースに引照基準を設け、人類史上の叡智と現役経営者との生きた対話を通じ、経営陣になる覚悟や必要な人格と品格を養うプログラムとなっております。
時代の変化に伴って求められるリーダーのあるべき姿に、縄文アソシエイツとしてお役に立てる機会を今後とも多くあるものと思っております。

(左から)自立型組織を講演頂いた株主会社ゆめみCHRO 太田昴志さん、
武蔵野EMCアントレプレナーシップ学部篠田真貴子教授、西田

さて、皆様の組織は今後どのような形であることが望ましいでしょうか。
組織と人、組織とリーダーシップについて、いつかお話しできる機会を楽しみにしております!

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