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家族で習慣化を目指す!健康寿命を伸ばすためにすることは⋯


‪‪朝起きて顔を洗い、歯を磨き、朝ごはんを食べる。
洋服を着替え、身だしなみを整え、靴を履いて出掛ける。

これは、順番は違うでしょうが、たいていの方がする、朝の習慣ですよね?

靴を履くことが当たり前の習慣なら、せっかくなので「正しく靴を履く」ことを習慣化した方がいいと思いませんか?

あたりまえの習慣とするには、子供のうちに身につけることが一番良いです。
 



〇 足育を親の視点で考える。

最近【足育】という言葉を、
よく聞くようになりました。

難しいことは色々な先生方が、様々な媒体で発信しています。
ですから、私は元シューフィッターで、親であることから少しだけ違う目線で
「正しく靴を履いて欲しい」と願う理由と、
「子供に習慣にさせる」ために何をしたらいいか、その方法を提案をしたいと思います。

その前に⋯

どうして、子供に「ちゃんと靴を履きなさい」と言うの?

「あーもうーまたかかと踏んで履いてる」
子供が脱いだ靴の踵が、潰れて折れ曲がっていたりしているのを見て、ため息をついたりしてます?

質問です。
どうして踵を踏んではいけないのですか?

そもそも「ちゃんと靴を履きなさい」って、どういった理由で子供に言うんでしょう?

足を痛めるからですかね?
靴を傷めるから?
それとも、見栄えが悪いから?

それぞれに思うところはあるでしょうが、もしかしたら、シューフィッターの言う
『正しく靴を履く』
と、親御さんが言う
『ちゃんと靴を履く』
は、同じではないかもしれません。

どちらにしろ、
どんな思いを込めて言っても、なかなか直してくれないですよね、
子供って⋯
分かります。

でも、正しく靴を履いてほしい。
ならば、子ども自身が、
「ちゃんと履かなきゃ!」
と思えればいいと思いませんか?

子供が納得してできるように、
理屈ではなく行動で。


・👟・


前回、小学生に向けて(絞ると4年生以下)
『速く走りたい!小学生へ』
として、記事を書きました。


小学生くらいのほとんどの子が、一番靴を意識するのは、運動会やマラソン大会の前
「速く走れる様になりたい」
そんな理由から、靴を意識します。

なので、その意識が高い時がチャンスと考え【正しい靴の履き方】を覚えて欲しいと、小学生向きに記事を書きました。

まだ小学生くらいまでの子には、正しく履くことの本当の意義(もちろん、理解してもらうのが、一番いい事ですが)を理解するよりも、
”正しい靴の履き方”を
”正しく履いた時の感覚”を
体験して覚えて習慣にして欲しいのです。

でも、読んで覚えて実行する、この記事は知識として記憶してもらう座学です。

今回教える方法は、実際に見て体験して身につける実習です。

ぜひ、両方取り入れてほしいです。

その前に、

〇 正しく靴を履いてほしい
   3つの大きな理由

                           
前提として『正しく靴を履いてる』というのは、簡単に言うと、サイズが合っていて、靴の踵と足の踵がピッタリくっついている状態の事です。

サイズがピッタリでも踵が合ってないと不具合が出ます。
それを踏まえてのお話です。

一つ目は、
小学生は移動する時、一列に並んで歩くことが多いです。
そんな時に、正しく靴を履いていないと後ろから踵を踏まれて、転んでしまうこともあります。
最悪ドミノ倒し状態になることも。

学校行事で出向き、入場行進してる最中、急に転んじゃう子。
そういう場面見た事ないですか?

災害時、
避難する時も並んで避難しますよね?
そんな時にそういう事態になると、怪我の可能性だけでなく、逃げ遅れる可能性があります。
悲しいことに、実際にあった話です。

これは、避けられることです。

個人的には、靴の履き方を改善して欲しい一番の理由です。

私は、その場面を実際に見て(これが避難中だったら)と、ゾッとしました。

二つ目は、
姿勢・歩き方・走り方が、かっこ悪い子が多い!
小学生くらいで特に身体的な問題は無いのに、走るフォームが悪い子は、靴の履き方が悪い、あるいは靴のサイズが合ってない子が多いです。

姿勢に関しては、一朝一夕で改善するものではないですが、靴の履き方が悪い、靴のサイズが合ってない子供の、歩き方・走り方は、すぐ変わります。
間違いなく。

靴の中で足をしっかり固定出来れば、靴が脱げそうな状態を気にして、無意識にしてしまう”すり歩き”やペンギンのような”パタパタ走り”を、しなくなるからです。
それに伴い、しだいに姿勢も良くなったりします。

三つ目は、
正しく靴を履かないことによる、
将来的な問題です。

どんな人でも加齢による、足の変形、疾病。
足の弱体化など、多かれ少なかれ出てきます。

それに追い打ちをかけるように、長年間違えた靴の履き方をしていると、足だけでなく”腰・肩”などの悩みまで、悪化させてしまいます。

(⋯‬このくだり、足を語るには省くことの出来ない大事なところなので、また別の機会にしっかり書きます。)

なので、子供達には、
そんな思いをさせたくない。

以上が、
私が考える、三つの理由です。

私が靴屋で働いていた期間は、おおよそ30年です。
小学生だった子が今では、アラフォーです。
40代だった方は70代です。
その長年見てきた経験から⋯

来店した、足腰に悩みのある大人は
「歳をとったから」
と話す方が多いです。

そして、その内一定数の方が、
この言葉の前に、付くセリフがあります。
「子供の頃からちゃんと靴を履かないで」
です。

正しく履いてこなかった、後悔です。

だから子供に、正しく靴を履くように言うんです。

「あなたのためよ、ちゃんと履かないと大人になって困るよ」
と。


ただ、子供からすると、
「は?」
かもしれません。

〇 正しい履き方を実行させるには

ほとんどの親御さんは、我が子が小さい頃、
自分の子供時代を思い出しつつ、自分で上手に履けるようになるまで、履かせてあげていたのではないでしょうか。

(小さい時は、ちゃんと履かせてたのに、なんで踵踏むようになったんだろ?)
そう思ってたりします?

キッカケになったのかな?と思われるエピソードをいくつか上げてみます。

  ☆パターン1☆
あるお母さんの話
「保育園のころは、靴を履く時私か、
先生が見てくれて、気を付けてたんだけどね。
小学生になってから、踏むようになったのよ。
家出る時はちゃんと履いて行くんだけどね。」

  ☆パターン2☆
あるお母さんの話
「サイズきつくなったの言わないでさ~気付いたら、踵踏んでサンダルみたいに履いてたの!買おうって言ってんのに『これでいい』ってきかないんだよ~お気に入りみたい」

☆パターン3☆
ある子供の話
「下駄箱で靴履くの遅いと、おいて行かれちゃうの。だから。でも、途中で履き直すよ、直せる時はね」

☆パターン4☆
ある子供の話
「めんどくさーい!
お父さんもお母さんも、誰もちゃんと履いてないよ!」

内容は若干変わりますが、この4つが、接客中によく聞いた、きっかけとなったのだろうと思うエピソードです。

(ちなみにこれ、エピソード1と3、2と4は親子です。)

まず共通することは、靴を履くことに時間と手間を取られるのが嫌で、簡単に履いても問題ない、と思ってしまった、ということ。
あとは、小学生になって、常に大人の目が合った保育園幼稚園時代と違い、友達の行動に引っ張られるということ。

そして私は、パターン4のお子さんとの会話で、腑に落ちました。
「あー⋯そうだよねーそうなっちゃうよねぇ」
って言っちゃいました。

何か気が付きますか?

そばにいる、大人が正しく履いてないんです!

子供には正しく履いてほしい。
と、強く思ってたとしても、自分が適当に履いていては、説得力がありません。

例えば、一緒に出掛ける時、子供が靴を履くところを見て
「かかとふむなって言ってるでしょ!」
「靴屋さんで教わったでしょ!」
「ちゃんと履きなさい!」
などと、子供を叱った後に、自分は立ったまま靴紐を緩めて結んだままの靴に足を入れて、つま先トントンしたり、かかとに指を入れて引っ張って履いたりしてませんか?
せっかくそれまで正しく履くように促していても、子供からすれば
「お父さんもお母さんもやってないし、友達も誰もやってない、じゃいいや」
って、なっちゃうのも無理もないですよね。

こんなこともありました。
母娘の接客をしていた時のことです。
娘さんが椅子に座り、マニュアルどうりの正しい履き方で試着しようとしたら、
「いいよ、そんなしっかり履かなくても」
と、横にいたお母さんが、ポロッと言ったのです。
その時の娘さんの(いいのかよ)とでも言いたそうな嫌そうなウンザリしたような顔が、忘れられません。

(あーなんてこと言うの。)
娘さんの履き方がパーフェクトだっただけに、私もとても残念に思いました。
いちを、フォローはしましたが、今でもパーフェクトに履いていてくれているか⋯

小学生は親の言動にとても左右されるし、親をよく見ています。

生活習慣などは
『習うより慣れよ』
です。

そして生活習慣の先生は、一緒に暮らす親兄弟からなる、先を生きる家族です。

子供が正しい履き方を知っていても、親が口を酸っぱくして言っても、周りの大人が実際にしていなければ、余程の理由がなければ、しなくなります。

(余談ですが、余程の理由とは、スポーツをしている子は「上手くなるにはね」と、教えると、その競技のシューズは、正しく履いてくれます。
なので、小学生向きの記事も「速く走る」を、テーマにしました。)

大人が『正しく靴を履く』メリットを、理解し実践していれば、子供もそれを見て、自然と身についていくのではないかと思います。

(ちなみに、正しく履くメリットは、足のためだけでなく、靴のためにもなります。
靴の本来の性能も十分発揮できるし、傷みにくいです)

「普段紐靴履かないし、パンプスだけだわ」
という方も、子供と出かける時、あえて紐靴を履くところを、見せるのもいいかもしれません。
「お母さんだって紐靴の時は、かかとトントンしてるのよ。」 って。

これが、最良の効果のある
『効率的な習慣化させる方法』です。
簡単で確実な実習です。

・👟・

自分でも習慣化出来てないことを、子供に習慣化させるのはとても大変。
でも、大切なことです。

偉そうに言ってるけど、私の娘も一時適当に履いてしまっていた事がありました。
私がスリッポンが好きでスリッポンばかり履いていた頃です。
「あっ!」と気付き、紐スニーカーの頻度を多めにしたのを覚えています。
中学生になった今では、朝はしっかり締め直しています。学校ではわかりませんが、靴の踵が歪んでないのでちゃんと履いているのでしょう。
中学生になってからしつこく言うと逆効果💧
覚えさせるならやはり小学生のうちがいいのだろうと思いました。

「いちいちめんどくさい!」と、思われますか?
正直私も、面倒くさい!と思います。
でも、するんです。
いちいち、毎回。
それが『習慣化する』ということだと確信しています。

これは、子供のためだけではなく、自分の足のためにもなりますよ。

大人になった子供たちが、後悔しないためだけでなく、数十年先も自分の足で歩けるように、子供たちに介護されないために。

もしも、思い当たるところがあれば、ぜひ【速く走りたい小学生へ】を読んで、ご自身も試してみてください。

そして、子供と一緒に習慣にしませんか?

最後に⋯



私が【足と靴の物語】シリーズを書こうと思った理由は、足の問題を抱えているお年寄りが本当に多いからです。

何年、何十年後に、確実に自分事になる『シニア予備軍』に、もう少し足のことに関心を持ってほしいのです。

実際の老後の健康寿命に、足の問題は重くのしかかってきますよ。

基礎体力を落とさないための、ウォーキングなどの運動と共に、靴の履き方も見直してみませんか?






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