諦められない男

私は38歳になるが、年齢を話すと驚かれる。
30歳になるかならないからぐらいだと思っていた、と。

まぁ、お世辞なのかもしれないが、
「若さの秘訣は?」と聞かれると「色々諦めてないから」と答える。
正確には「諦められない」のだ。

夢を追うことも、若い人にフットサルでスピードでは負けないようにすることも、30後半からゴルフを始めることも。

「もう出世街道からは外れているでしょ」
「俺が頑張ってもどうせ変わらない」
「何頑張ってるの?状況は良くなるわけないのに」
「若いのには勝てんでしょ」
「そんな雑務は若い人に任せれば?」
「やったことないからできません」
「それ何の意味があるの?」

周りの同僚はそんなことを言う。
正直言って、そういう同僚には失望している…。
何故かうちの会社にはそう言う人が多い気がして、このままここにいて良いのか?と考えてしまう日もある。

ただ、私は「諦められない」のだ。

忘れられない出来事がある。
ある朝、会社のバスから降りてくる社員の光景を見た。互いに挨拶もせず、下を向いて各々の建屋に入っていく姿を。

またある日、平日に休みをもらって、某有名企業の近くを歩いていた日のこと。
彼らは顔を上げて見て、歩いている。
街中でも堂々と社員証を首からぶら下げて。
(弊社社員は外を歩く時は無意識に社員証を隠す)同僚?と偶然会い、大きな声で笑顔で挨拶をして、歩いていく姿を。

その時、思った。
この違いはなんだ?
手前味噌だが、うちの会社も規模で言えば相当大きな会社だ。
でもこの差はなんだ?と。

そして決心した。
こんなネガティブな雰囲気の組織を変えたい。
1人でも多くの人が下を向かずに、胸を張って笑顔で出社できる会社にしたい、と。

このことを同僚に話しても、バカにされるだけなので言わないが、本当に心を許せる後輩たちには話した。
とても共感してくれた。お互いやれることをやっていこうと誓った。

きっと私がダメになっても、彼らは意志を引き継いでくれるはずだ。

そう、私は諦められない男なのだ。
今日も明日も、来週もチャレンジし続けるだろう。
50歳を越えても、お酒を買う時に年齢確認されることを目標に。




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