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【覚書】マーティン・スコセッシ監督『ヒューゴの不思議な発明』(Hugo, 2011)

  「デザインしたものと当時のさまざまな駅からヒントを得て構成された」モンパルナス駅は寧ろ現リヨン駅の名残を留める。「背景はパリを隠す」。スコセッシがCGで再現したのは「スタジオのパリ」であり、これをリュミエールの列車が突破する。
 ところで、『ヒューゴの不思議な発明』におけるB・キングズレーの顔(というより頭)の不自然なまでのアップは何を意味するのか。単に3D効果を誇示せんがためのシーンなのか。否。あの画面から飛びす、はち切れんばかりの「頭」は、G・メリエスの『ゴム頭の男』(1901)に対するオマージュだ。

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