【育児】「クサ可愛い」という愛で方
うちの息子たちはほんのりくさい。
#なんのはなしですか
3歳のにぃにはいつも左手の親指をしゃぶっている。
親指はふやけてしっとり湿っている。鼻を近づけるとほんのりにおう、これは絆創膏を外した時のにおいに似ている。癖になってつい嗅ぎたくなる。
1歳の末っ子坊やだって一丁前にくさい。
側頭部のあたりの頭皮をお昼寝明けにかいでごらん。汗くちゃいのに嗅ぐのをやめられない、なんだろうこの気持ち。
あれ、変態になってしまったのかな。
〇〇可愛い、という言い方が世の中にはある。
キモ可愛い、うざ可愛い、ダサ可愛い、マイナスワードも後ろにつく「可愛い」でマイルドになるではないか。
わたしのこの嗜好を支える言葉は「クサ可愛い」。可愛いんだから仕方ないのだ。ほんのりくさい幼児の愛らしさたるや。
でも、ここにきて暗雲がたちこめる。
保育園帰りの3歳息子の足の裏のにおいは、最近になって嗅ぐのをためらう。普通にくさくなってきた。
赤ちゃんのころの何も踏まない無臭の足裏が人間くさくにおうようになったとき、成長を嗅覚から感じられたあの日が懐かしい。
あくまでほんのりくさいのが「クサ可愛い」の定義なんだな。
私の逡巡なんておかまいなしに「ママがうれしそうだから!」と笑顔でぐいぐい足の裏を押しつけてくる息子に、白目を剥きながら思う。