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本の要約 イラストと図解で速攻理解!すぐできる!よくわかる!NFT入門

Ⅰ.NFTをはじめよう

NFTとは

NFT:「ノンファンジブル・トークン(Non-Fungible Token)」の略語で「非代替性トークン」という意味。

  • この技術を利用してデジタルデータに「希少性」や「唯一性」を持たせることができる。

  • NFTの技術は、アート、トレーディングカード、ゲーム内アイテムなどで利用されたり、投資目的での売買もされている。

  • 2021年3月にオンラインオークションでNFTアートが約75億円で落札された。

NFTは誰でも出品することが可能

  • NFTは、自分で販売する「売り手」となることも可能で、作品が売れることで収益を手にすることができる。

  • NFTの販売方法は2つある。

①自分の作品をNFTにして「マーケットプレイス」と呼ばれるウェブサービスで販売する方法。
※紙の絵画などのアナログ作品も、スキャンしてデータにすればNFTを発行できる。
②マーケットプレイスで購入したNFTを二次販売する。
⇒購入したNFTに人気があるようなら、二次販売で元値より高く売り、利益を得ることができる。
※二次販売が作者とマーケットプレイスの両方から許可された制度。

☆NFTの二次販売は取引が成立すると売り上げの一部を作者が受け取ることができる。
⇒「ロイヤリティ」というマーケット側が実装する機能で作者が二次販売によって損をしないための救済措置。
ex:作品を購入したAさんが1万円で二次販売したとする。作者が10%のロイヤリティをかけていたら、売却後にAさんに9000円、作者に1000円がそれぞれ支払われる。Aさんが二次販売したとしても作者っは利益を得ることができる。

NFTアートのメリット

☆作者側のメリット
・ロイヤリティを受けることができる。
・「エディショナルナンバー」を付けて出品するのが非常に簡単。
⇒出品時に限定部数を指定するだけ。

☆所有者のメリット
・作品の管理が簡単。NFTアートは外部からの悪影響を受けることなほとんどなく、10年経っても、20年経ってもきれいな状態を保ち続ける。

遊んで儲ける!NFTゲームのアイテムを現金化

NFTゲーム:ゲーム内のアイテムやキャラクター、ゲーム内の土地などがNFT化されたオンラインゲームの総称。

  • アイテムはそれぞれ固有の価値があり、レアリティの高いアイテムであればあるほど高額で取引される。

  • 手に入れたアイテムを売却するにはゲーム外にあるマーケットプレイスに出品。

  • マーケットプレイスでのアイテムの取引はゲームの提供元が公式で認めていることなので、規約違反ではない。

  • 売り上げは暗号通貨で支払われるので、これをネット上にある取引所に持ち込むことで日本円に換金できる。

  • ゲームとマーケットプレイスの両方でやり取りする必要があるため、「メタマスク」という専用ツールが必要。

☆代表的なNFTゲーム

  • クリプトスペルズ

  • ザ・サンドボックス

  • クリプトキティーズ

  • コントラクトサーヴァント

※多くのゲームは暗号通貨の出し入れに使う「ウォレット」が必要。
☆「ザ・サンドボックス」では、ゲーム内の土地を売買したり、不動産収入を得たりすることができる。

NFTはあらゆる分野に浸透

トレカ・名作アニメのセル画・スニーカー(バーチャルファッション)など、NFTの技術があらゆる分野で用いられている。
バーチャルファッション:デジタルデータで作られた洋服や靴、バッグなどのファッションアイテムのこと。仮想空間(メタバース)で自分の分身であるアバターの着せ替えで利用できるほか、コレクションとしても愛好家から注目視されている。

限定ファングッズ等もNFTとの相性が高い。
アイドルや女優が自身の写真やサイン色紙をNFTとしてオークション販売している。

ミュージシャンも自身の楽曲をNFTにして販売している。
「ドットミューラー」という音楽マーケットプレイスのサービスが特徴的で、NFT化された楽曲を購入すると、アーティストの公式サポーター(オーナー)に就任でき、オーナーはアーティストの活動を支えるための応援活動の役割を担う一方で、アーティストの楽曲が売れると収益の一部を受け取ることができる。

様々な物の権利(サービスの利用権や高級車の所有権など)をNFTにして売買することもできる。

Ⅱ.NFTの購入・販売

NFTと暗号通貨の違いを知る

暗号通貨:「ビットコイン」や「イーサリアム」を代表とする、貨幣のような物理的ば形状がなくデータ上で取引される通貨のこと。

【NFTと暗号通貨の共通点】
どちらもブロックチェーンを活用していること。
⇒ブロックチェーンは複数のコンピュータの協力によって実現可能なデータベースの管理方法。
⇒取引履歴がすべて記録され、データの改ざんが困難、システムがダウンしにくいなどの特徴がある。
⇒NFTと暗号通貨のデータそのものは手元にあったとしても、履歴はすべてブロックチェーン上にある。

【NFTと暗号通貨の違い】
・暗号通貨は、あくまで「通貨」であり、NFTは「暗号通貨で購入する対象」
・暗号通貨は分割することができる(1イーサリアムを0.5イーサリアムの2つに分けたり、0.1イーサリアムずつにもできる)。
・NFTは、ひとつのモノであるため分割不可。

NFTの目的は〝所有権〟を得ること

ブロックチェーンの強力なセキュリティによって、保有するNFTの所有者の名義を勝手に書き換えられたり、知らないうちに盗まれて勝手に販売されたりすることは基本的にはない。契約内容を勝手に改ざんされることもない。
▲注意すべきこと
偽物のNFTを誤って買わないようにすること。
⇒偽物をつかまされないようにするには、マーケットプレイスで公式アカウントから購入するようにする。

「NFTマーケットプレイス」ってなに?

マーケットプレイス:インターネット上にある電子市場のこと。売り手と買い手が自由に参加して個人間での取引ができる。

NFTマーケットプレイス

【国内サービス】
・アダムバイGMO
・NFTスタジオ
・ナナクサ                          など
☆国内サービスは、日本語でのメニュー表示やサポートを受けられるのはもちろん、手数料のガス代を無料にするマーケットプレイスもいくつかある。
▲NFTの数は海外の主要マーケットプレイスに比べるとはるかに少ない。

【海外サービス】
・オープンシー
・ラリブル
・スーパーレア
☆NFTの種類が豊富で利用価値が広がる。
▲サイトが英語ベースという言語面での壁

NFTの取引に発生するガス代

  • NFTは購入に限らず出品時や通貨の変換時などあらゆる場面で「ガス代」と呼ばれる手数料が発生する。

  • ガス代は、イーサリアムのブロックチェーンを使う上での利用料の総称。

  • ガス代は主に2種類の手数料をまとめたもの

①認証のために「マイニング(採掘)」と呼ばれる作業をしてくれた第三者(マイナー)への報酬。
②ブロックチェーンの契約システムの要であるスマートコントラクトの運用手数料

▲ガス代は高騰する傾向があり、NFTおよびブロックチェーンにおける課題となっている。

販売方法は定額とオークションのどちらか

マーケットプレイス上でNFTを出品するときには「定額販売」「イングリッシュオークション」「ダッチオークション」のいずれかの販売方法を選択する。
定額販売:出品者が設定した金額に対して最初に手を挙げた人が購入できるシンプルでわかりやすい販売方法⇒セットプライスと呼ぶ。
イングリッシュオークション:出品者がオークションの開始金額と販売期間を設定し、購入の意思があるユーザーが希望額で入札し、締め切り時間に最も高額で入札していたユーザーが購入する権利を得る。
ダッチオークション:出品者が設定した価格から少しずつ価格が下がっていくオークション方式。

▲それぞれの方法で販売できるかは、マーケットプレイス側の対応によるので注意。

NFTを購入してもやってはいけないこと

  • 商用利用は基本NG。

  • 禁止事項の詳細については、購入前にマーケットプレイスのヘルプや販売ページに記載があるので要確認。

Ⅲ.暗号通貨について

NFTの主要通貨はイーサリアム(ETH)

  • NFTを取引するときは、暗号通貨の「イーサリアム」を使うのが一般的。

  • イーサリアムは暗号通貨の銘柄の1つで単位は「ETH」

  • 国内の主要な暗号通貨取引所のほとんどがイーサリアムの販売・買取をしている。

  • イーサリアムは専用の取引所で販売されていて、日本円で購入できる(暗号通貨もNFTも無理のない範囲で購入するようにしてください

  • 暗号通貨の価格は常に変動している。

暗号通貨を取り扱う取引所と販売所の違い

  • 暗号通貨はネット上にある「暗号通貨取引所」で取り扱われている。

  • そこで、暗号通貨口座を開設することで、暗号通貨を買い足したり、持っている暗号通貨を売却して日本円に換金できる。

  • 暗号通貨取引所は「取引所」と「販売所」という2つの販売スペースを用意している。

取引所は、暗号通貨を持っている別のユーザーと個人間で売買するスペース。
販売所は、個人と暗号通貨取引所が直接売買をする場所。

☆初めてなら販売所のほうが迷わず暗号通貨を売買できる。

ウォレットについて

  • 購入した暗号通貨は暗号通貨取引所で管理されているが、そのままでは外部に持ち出せない。

  • 持ち出し用の「ウォレット」という専用ツールを用意する。

  • ウォレットは取引所から暗号通貨を持ち出すだけでなく、マーケットプレイスでNFTが売れたら購入者からウォレットに送金もされる。

  • マーケットプレイスのアカウントとしても機能。

☆ウォレットには多くの種類があるが最もメジャーなのは「メタマスク」。

Ⅳ.NFTの課題と今後の可能性

ガス代の高騰が一番の問題

  • 安価なNFTを購入するときは、ガス代のほうが上回ってしまうことがある。

  • ガス代は、常に高額というわけではなく、同時多発的に取引が増えると高額になり、逆に取引が少なくなると安くなる。

  • どうしてもガス代を支払いたくない人は国内のマーケットプレイスの利用がおすすめ。NFTスタジオやアダムバイGMOなどはガス代を支払わなくても利用できる。

ファントークンを購入して〝推し〟を支援

  • プロスポーツの世界では「ファントークン」を発行するといった新たな取り組みが登場。

  • このシステムは、チームが独自のトークンを発行し、それを購入したファンとチームが交流を図れるというもの。

  • ファントークンは不要になったら売却することも可能。

NFTを買ったらリアルでモノが手に入る

  • NFTの新しい活用方法として、企業がNFTとリアルな「モノ」とを連携させるという取り組みが進んでいる。

  • 日産カナダは日産自動車の「GT‐R」をモチーフにしたNFTを発行し、購入者にはNFTのほかに特別仕様のGT-Rの実車が贈られた。

  • 大手アパレルブランドのGAPもNFTを販売。一部のパーカーのNFTを購入すると、リアルで着られるパーカーが配布される。

  • リアルにある製品を購入することでNFTが手に入るという逆パターンもある。

☆NFTはまだまだ進化の途中であるため、様々な課題があるが、人々の生活をより楽しくするために、ユニークな取り組みが今後も増えてくることだろう。

以上、本の要約でした。
お読み頂き、ありがとうございました。

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