アニメ PLUTO(プルートゥ) 感想
評判どおりの良作で、8話に及ぶ長編だったがほぼ一気見。
近未来。
世界最高峰の技術で作られたロボットたちとロボット関係者が次々と殺害される謎の事件を追うヨーロッパのロボット刑事・ゲジヒト。
背景に見え隠れする戦争の影と陰謀。
そして「ロボットは人間のような"感情"を持っているのか?」という問いが、人間よりも人間らしいロボットたちの悲しくやさしいエピソードで語られていく。
ゲジヒト刑事が核心に迫れば迫るほど深まる謎に興味が尽きることはなかった。
そして、ゲジヒトやその他のロボットたちのドラマは、葛藤や愛、そして激しく揺れ動く感情に満ちていて、"人間ドラマ"として心を揺さぶってくる。
作品は、戦争や犯罪によって生まれる憎悪をロボット、そして人間は越えていくことができるのか?という問いを投げかけてくる。
きれいごとで片付けることはできないほどの生々しくて激しい怒りの感情に飲み込まれそうになる登場人物たちが、"心"を持ったすべての存在にはそれを乗り越える力があると指し示す展開は感動的。
「アトム誕生」の物語なのだが、手塚治虫の生み出したアトムというキャラクターの"心"を支えるヒューマニズムの原点を描いたドラマには胸が熱くなった。
個人的に好き。
おすすめします。
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