心の奥で大切な感謝の音色

昨日、何気なくイヤホンを耳につけた瞬間、右耳だけ音がほとんど聞こえないことに気がついた。左耳は問題なく聞こえるのに、右耳だけが妙に静かだ。もしかしてイヤホンの不具合かと左右を入れ替えてみたが、状況は同じ。違和感を抱えたまま、今日、病院を訪れることにした。

診察の結果、鼓膜に圧がかかると元に戻りにくい性質があることがわかった。今回の聞こえにくさも、その性質が関係している可能性があるという。幸い、今は右耳の聞こえも回復しているが、この出来事が私に「当たり前」の大切さを教えてくれた。

耳という小さな身体の一部。その中にある鼓膜や聴力の仕組みを研究し、治療法を見つけ出してきた人々がいる。そのおかげで、私は異常の原因を知り、安心して様子を見守ることができている。これまで気に留めたこともなかった耳の働きに、そしてそれを支えてくれる人々に、心から感謝したいと思った。

普段何気なく過ごしている日常には、見えないところで支えてくれている人や仕組みがたくさんある。その一つ一つが、私たちの「当たり前」を成り立たせている。今回の経験を通して、その「当たり前」がいかに貴重で尊いものかを改めて思い知らされた。

右耳で聞こえなかった音が戻った今、心の奥で新たな音が鳴り響いている。それは感謝の音色。見えない支えに気づいた瞬間、私の中で静かに、でも確かに響き続けている音だ。