【詩】 君の宇宙(そら)
僕の目にはオレンジだけど
君の瞳には何色なのか
そよぐオレンジの群れに
君は お尻を向けて移動中
ちょうど僕の胸の高さで翅を広げる
背中がはっきり見て取れる
無人駅の改札出て 道の端
コスモスが日差しに包まれる
外来受診の予約が迫り総合病院へ
急ぐ僕の 立っている所
話し 笑い 泣き 怒り
今ボクがいる世界の
ある点をトンと 打つカナブン
まるで君は
銀河のなお遠くからやって来た
宇宙船
スロー飛行で僕に気付かず
横切ってゆく
もう あえないんだね
君の宇宙をみてみたい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?