見出し画像

鏡開き

子供のころ、1月11日になると揚げ餅を父が作ってくれた。

カビの生えた固くなってひび割れた鏡餅を木槌で割って粉々にしてカビを外してそれを油で揚げる。そして揚げたてを家族で食べる。まだ餅の部分が残ってたりして食べると餅の弾力を感じたりする。

普通はお汁粉にして食べるんじゃないのって言われたりもしたが、なぜかうちでは揚げ餅なのだ。

うちは特殊な家みたいだが、どんな家なのか言うと私が言いふらすから言わないということで今でも知らない。父方の伯母が亡くなった時、相続の関係で従妹たちと会ったが、常識のある普通の人たちだった。特殊と言ってもそんな凄い家でもないとうことなのだろう。父に騙されたのかな。

ひび割れた鏡餅は無いので、今日はお汁粉を食べることにする。


いいなと思ったら応援しよう!