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沖縄で働くということ    

初めてアイデンティティーを揺さぶられた瞬間

私は3人姉弟の末っ子で、4歳ずつ違う2人の姉に可愛がられて育ちました。
1番上の姉は大学進学時に上京し、そのまま就職。
その後結婚し、現在も都内で暮らしています。

今から15年ほど前、都内で開かれた姉の結婚披露宴に参加した時のことです。
当時24歳の私は何故かもの凄く緊張していました。

それまで旅行で何度か東京を訪れたことはあったものの、初めて参加する県外での結婚披露宴ということ。沖縄からの参加者は家族と少数の親しい方だけというアウェイ感。そして何より、可愛がってくれた姉が嫁いでいくという寂しさも合わさっていたんだと思います。

※ご存じの方も多いかもしれませんが沖縄の結婚披露宴の様子はかなり特徴的です。
面白いのでいつか違いについて触れられたらと思います。

そんな心境の中、披露宴がスタート。
祝福される姉夫婦を見て幸せな気持ちになる一方、大好きなビールを何杯飲んでも酔わないまま披露宴も終盤に差し掛かり、花嫁の父の挨拶を迎えました。

「ハイサイ グスーヨー チューウガナビラ」

緊張した面持ちの父から発せられた最初の言葉に会場はシーンとなりました。ほとんどの皆さんがキョトンとしています。
すぐに父から「みなさんこんにちは お初にお目にかかります」という意味で、沖縄方言での定番の挨拶ですと伝えると会場から拍手が起こり、一気に和やかになりました。
一方私はというと、この方言の挨拶を聴いた瞬間になぜか鳥肌が立ち、勇気づけられるような、沖縄で生まれ育ったことを誇れるような、今までに感じたことのない気持ちが沸き上がってきました。
今思えばこれが自身のルーツである「沖縄」を初めて強く意識した瞬間でした。

売上のおよそ9割を沖縄県外で稼ぐ

お伝えすると驚かれることも多いですが、当社の売上のうち、沖縄県内は全体の1割ほどで、残り9割は沖縄県外です。
沖縄県内の比率が低い理由は主に沖縄の塩市場が小さいことにあります。
沖縄県の人口はおよそ140万人。

沖縄県内のほとんどのスーパーや小売店で採用いただいてますが、購入頻度が低いという製品特性もあり、市場規模はそこまで大きくありません。
また、観光・サービス業が沖縄の全産業のおよそ7割を占めており、食品製造業は1~2割ほどなので、業務用としての大口採用先が少ないということも要因となっています。

シママース本舗青い海に入社して間もない頃、当時の役員にこう言われました。
「沖縄の食品製造業の中で、県外で当社ほど売上を稼いでいる会社はそう多くはなく、沖縄経済の発展に一役買っていると自負している。その誇りを胸に、日々業務に励みなさい」
姉の結婚披露宴出席後に改めてこの言葉を思い出し、沖縄で働く・シママース本舗青い海で働くことについて、より深く考えるようになりました。

「ウチナーンチュ」とは

現在当社には沖縄県外出身者も多く在籍しています。
沖縄に住みたいと移住してこられた方、沖縄県出身者と結婚して移り住んできた方などさまざまで、「沖縄から‟おいしい”の起点に」という当社のブランドパーパスに共感し、各ポジションで活躍しています。
また、Uターン組も多く在籍しており、外から客観的に沖縄を見てきた方ならではの視点で会社の成長を後押ししてくれています。
沖縄の方言で「ウチナーンチュ」(=”沖縄の人”)を、私はこれまで沖縄県出身者を指す言葉として捉えていました。
しかしながら当社で働く沖縄県外出身者は私よりも沖縄の魅力を知っていて、沖縄のことを真剣に考えている方がほとんどです。
出身は関係なく、沖縄のことを想い行動する人を「ウチナーンチュ」と呼ぶのがふさわしいんじゃないかと思っています。

多様性に富んだ「ウチナーンチュ」が集い、より良い沖縄の未来をつくっていくことこそが、沖縄で働くこと、そしてシママース本舗青い海で働く醍醐味のひとつと言えるでしょう。








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