「ひとり遊び」は重要なスキル
ASDの重要な適応スキルに「安全に行える1人遊び」があります。
ASDにおける行動問題が起きやすい場面はどんな状況でしょうか?
1つは「すき間時間」です。
なぜでしょうか?
暇つぶしが上手くないからです。
よく1人で遊ばせているのは良くないのでは。という声を聞くことがあります。人との関わり方を自分で学ぶのが苦手なASDの方に対しては、そのルールや枠組みを見せる支援は必要です。
しかし、生活は、常に誰かとコミュニケーションや、対人的な関りをしている時間ではないと思います。1人で何かをしている時間の方が多いのではないでしょうか。
1人で安全に遊べたり、過ごすことが出来ないとどういう事がおきるでしょうか?
常に目が離せない、関わっていないと過ごすことができないという事になります。
この状態は家族の生活を制限する事につながるし、支援者であれば支援の時間的な量が増える事になります。
成人期で行動問題が起きやすいのは「何もすることがない時間帯」です。何もすることがないという状態は彼らにとって苦痛な事が多いからです。
なにをするかというと、本人にとって意味のあることをしようとします。
たいていの場合、その行動は周囲にとって迷惑であったり、本人にとっても自分を傷つけるであることも少なくありません。
だから、周囲の人との共生という意味でも、本人の生活の充実という意味でも、「安全に1人で遊べるスキル」はとても重要なスキルなのです。
興味関心が限定的な彼らにとって、自分で広がりにくい事が多くあります。なので、広げていく手伝いが必要です。
日常生活において、一人で楽しめる活動のバリエーションがたくさんあったら生活が充実すると思いませんか?
そして、スキルなので、教えて育てていく必要があります。
ゆっくり、一つずつです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?