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中学受験 過去問演習  「学校配点」と「推定配点」 そして「傾斜配点」

東京の受験生のみなさんで、一月校といわれる学校を、第一志望で受ける方は多くはないと思います。
「お試し受験」「場慣れ受験」などとも一部で言われているのが実際です。
しかし、渋谷幕張、市川、栄東中などは偏差値も高く問題のレベルもそれなりです。
今日お話ししたいのは、塾で発表している偏差値表の中堅に届かない学校の過去問についてです。

今年こんな事件を聞きました。
最初の場慣れ受験ということで、この偏差値の一月の学校の過去問を解いたのですが、合格者の平均点に全く届かなかった。お子さんの偏差値からすれば楽勝のはずでした。
お子さんはショックでしょうが、もっと衝撃を受けたのは親御さんです。
感情的になってしまったということです。

受験生の平均点、合格者の平均点は、多くの学校で発表をしています。
しかし、過去問の問題配点は、(お手持ちの学校の解答用紙をみてください)
学校配点→学校側が公式に発表している配点です。
ところが、
推定配点→業者さんがこうだろうと推定した配点です。非公表を推測しているわけです。

冷静に考えるとこう言う事態が起きています。
「その偏差値の学校を受ける受験生は、相応の生徒さんです。
ところが、問題のレベルがかなり高い」

なのに平均点が?

「学校発表の合格者平均点が、なんでこんな高いの? これだけ取れる学力があれば・・・

とぼやいてしまうことが起きるのです。

傾斜配点とは

学校側が発表してない推定配点の学校では、
受験生の答案の採点後正答率の高い問題の配点を高くして平均点を高くするという操作をしている学校があります。

不正でもなんでもありません。

まず、平均点な学力をもっているお子さんをまず合格ライン上にもってくる。その後は正答率が下がってくる設問に順次配点していく。優秀なお子さんはここでも得点します。

中学受験は、一芸入試ではありません。六年間かけて育てていくわけです。


推定配点の学校では、学校発表の受験生の平均点、合格者の平均点と大きな隔たりが生まれることがあります。
落胆したりするのはもちろんですが、感情的になったりするのも‥…。

偏差値表は単なる目安です。
一月校は、合学者も多く出すので、実際に入学するお子さんたちの偏差値とは差があります。
二月一日校で、第一志望校となる学校は、偏差値表とほぼ同じ。
二日校の偏差値は、入学者の偏差値より高くなります。受験生の学力にばらつきが出てやや幅広く合格者が出ます。

付け加えておきますと、女子中学校で四谷大塚の偏差値が55点を中心に上下3から4までの間にある学校は、偏差値で選ばない方がよいと思います。
必ず過去問を解いて、お子さんの学力との相性を見てください。高い学校の過去問の方が得点が良いことも少なからずあります。逆に低い学校の方が得点できなかったりもします。学校側が求めている学力にあっているかどうかが点数に出てくるものです。

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中学受験・如意先生
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