明治時代　憲法制定と議会開設

国会開設へのみち 
1881年：「北海道開拓使官有物払下げ事件」→政府が開拓物（船舶・土地・建物・農園・醸造所）などを、格安で民間に払い下げることが新聞で発表。
政府の立場が悪くなり譲歩。
伊藤博文、岩倉具視らは「国会開設の詔」を出し、十年後の1890年に国会を開設するという内容だった。
→伊藤博文、憲法調査でヨーロッパにへ行く。 

1881年：板垣退助は国会期成同盟を基盤に「自由党」を結成。不平士族、農民が支持基盤.

1882年：大隈重信は「立憲改進党」を結成。都市の商工業者、産業資本家が支持基盤.

民間では多くの「私擬憲法」が作られる。例：「五日市憲法」など。

1889年：「大日本帝国憲法」発布〔明治22年)。天皇中心の憲法。君主権の強いプロシア憲法（ドイツ）を手本にした。
（憲法を作って、そこに国会などを規定した）

1890年：第一回衆議院議員選挙を実施する。そして第一帝国議会を開く。
　1.欽定憲法、 2.天皇主権、 3.陸海軍は天皇が統帥、 
　4.国民は天皇の臣下とされ、権利は法律で制限できた。

第一回総選挙と第一回帝国議会
選挙権は25歳以上の男子で直接国税15円以上を収める制限選挙だった。→参政権は全人口約4000万人の約1%。
二院政：衆議院は選挙で選出。貴族院議員は天皇が任命した皇・華族などで構成。

当初、沖縄県と北海道の住民には選挙権は無かった。沖縄は琉球王国の慣習が残りまだ選挙ができる状態では無かった。北海道はまだ人口も少なく人口が百万人近くになった明治34年に北海道議会ができ選挙がおこなわれた。

《憲法制定と議会開設》

憲法の研究は民間でも盛んに行われました。植木枝盛は私擬憲法を作り、東京の多摩地区では（ア）憲法などの草案も作られました。一方政府は1882年に（イ）を憲法研究のためにヨーロッパに送りました。イギリスなどの議会が強い権限を持つ憲法ではなくて（ウ）が強い権利を持つ（エ）の憲法を手本にしました。帰国した後に憲法の草案作成が作成されることになりました。憲法の草案作成や国会開設が決定し、政府は1885年に（オ）制度を作りました。この制度は（カ）の政治を助ける役割というものでした。またこの当時の（キ）大臣は、現在のそれとは異なり、（ク）の指名ではなく、明治の元老の推薦によって（ケ）が任命しました。各省の国務大臣は個別に天皇を補佐し、内閣としての一体感には欠け、内閣の議会に対する責任も不明確でした。初代の国務大臣は維新に活躍した人で、ほとんどが（コ）藩と（サ）藩の出身者でした。初代内閣総理大臣になったのは（シ）藩の出身者の伊藤博文でした。このような政府を藩閥政府と呼びました。
（ス）年２月11日、明治（セ）年に大日本帝国憲法は発布されましたが、憲法の内容を知らされてないのに多くの国民はこれを祝いました。その様子はドイツ人医師の（ソ）の日記、福沢諭吉や中江兆民の文章に批判的に書かれています。この憲法は天皇が国民に与えるという（タ）憲法でした。（チ）は天皇にあり、天皇が大臣の任命をし、軍隊の統率することなどが定められました。また言論や出版の自由などの（ツ）は法律で定められた範囲内でしか認めませんでした。翌1890年には第一回帝国議会が開かれました。帝国議会は貴族院と衆議院の二院制をとりました。（テ）は皇族や華族、多額納税者の中から天皇が任命しました。（ト）は国民の（ナ）で選ばれましたが、被選挙権も現在と違って一定の納税額を納めた男子だけにありました。選挙権は直接国税（ニ）円以上を納めた（ヌ）歳以上の男子で、有権者は45万人でこれは国民の（ネ）パーセントでした。アジアで最初に憲法に基づく政治を行う立憲国家となりました。しかし、地方の（ノ）と（ハ）には選挙権はありませんでした。北にある（ノ）ではこの十年後に、南にある（ハ）県では22年後に選挙権が与えられました。また1890年には「教育勅語」をだし、子女に教育受けさせることを国民の義務扱いにしました。