「明日にのばせることを今日するな」
今日は、隣駅のファミレスで書いてます。世間では平日の週末ですが、休職中の僕には何も関係ありません。
さて、昨日悲しいニュースが流れてきました。あの、藤子不二雄A先生が亡くなったとのことです。
藤子不二雄と言えば、「ドラえもん」を始め幾多のキャラクターを世に送り出してきた日本人なら知らない人はいないのではないかというくらい有名なお二人です。
僕は小さい頃から先ずは「ドラえもん」に親しみ、「パーマン」、「ハットリくん」、「怪物くん」、「プロゴルファー猿」、「チンプイ」などといった作品が好きで、小学生の間は主にアニメで見ていました。
ところが、中学生になると何となく物足りなくなるというか、少し子供っぽさを感じ始めて、段々と藤子不二雄作品からは離れ、ジャンプ漫画に傾倒していきました。
そんなとき、当時TBSでやっていた「ギミア・ぶれいく」という番組の中で放送されていた「笑ゥせぇるすまん」にハマり、再び藤子不二雄A先生の作品に触れることになりました。
当時中学生だった僕にとって、サラリーマンとは、大人とはどんな世界かを覗き見る機会となりました。その頃はまだバブル経済末期だったと思いますが、世間ではまだまだ浮足立ったような状態だったのに、何故かあのブラックユーモアあふれる世界観が、その後の日本経済の凋落を暗示していたのかもしれません。
その藤子不二雄A先生のことをネットで見ていたら、何とこんなことを仰っていたのです。
「明日にのばせることを今日するな」
え?これってこの前noteに書いた先輩の言葉と同じだ!
もしかして、先輩、ここからパクってたのかなあ。なんて。
この言葉は、藤子不二雄A先生の座右の銘だそうです。
締切が厳しいであろう漫画家にとって、この言葉が座右の銘とは意外でした。
何かとても縁があるような気がして、僕もこれからこの言葉を座右の銘にして生きていこうかなと思いました。
ちなみに、こんな本もあるようです。
この本の紹介によると、こういう内容だそうです。
「マニャーナ」とはスペイン語で「明日」。「マニャーナの法則」は「今日発生した仕事は、明日やる」を原則とすることで、これまでの時間管理のセオリーの限界を解決します。
そうは言っても、今日頼まれて今日やれって言われることもありますよね。それが正しいのかどうかは別にしても。でも僕はこれからはできるだけ、もっとおおらかに生きたいと思います。
そう言えば僕の父が、僕が小さい頃にイラクに数ヶ月出張したときのエピソードを想い出しました。
日本の機械メーカーの人間として、僕の父がイラクに出張し、現地の人に機械の使い方の指導などに行ったときのことです。とにかくイラクの人たちは日本人から見て全く働かなかったそうです。朝遅刻するのは当たり前。雨が降ったら中止。今日は日が悪いといっては休む。すぐに「インシャラー」と言って神のお望みのままとしてしまうので、仕事が全然進まず、出張も当初の予定よりも延びてしまって大変だったと語っていたのを想い出しました。
24時間戦えますか、エコノミックアニマル、そんな言葉が飛び交うバブルまっ只中の日本企業から見たらとても怠惰に見えたでしょう。でも日本のサラリーマンがそこまでして働いて、得たものって一体なんだったのでしょうか。
その直後、日本のサラリーマンは怒涛のリストラ時代に突入します。僕の父は幸いなことにリストラに遭わずにサラリーマン人生を全うしたのですが、父の同期や同僚などは結構リストラに遭い大変だったそうです。
その頃、僕は大学生で就職氷河期と言われた時代、サラリーマンになりたくないなあと漠然と感じて、新卒で入社したのは外食産業でした。
そんな僕が紆余曲折あり今では、サラリーマンの中間管理職という最も成りたくなかった職業に着いているとは皮肉なものです。
リストラ時代を経た日本は、省人化されたまま、ITが発達してスピードと効率が求められる時代になり、これからAI導入によりさらに省人化が進み、もっと余裕のない時代になっていくのでしょう。
こんな日本を今も遠くイラクの人たちはどう思っているのかな、何て考えちゃいます。
世間の求めるスピードに合わせて生きていくのを止めて、自分の生きるスピードで生きていきたいものです。
そう言えば、もう十年以上前になりますが、営業時代にデンマークの企業と取引していたことがあり、デンマークの人は休みを順番で1週間くらいとって回していると聞いたことがありました。
有休をとるのも、産休とるのも憚られる雰囲気の日本は、いつになったら変わるのでしょうか。
明日は明日の風が吹く、神の御心のままに、なるようになる、色んな言葉がありますが、僕は今のところは藤子不二雄Aイズムでサラリーマン人生を謳歌していこうと思います。