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「ま、魔王!?」俺は今言われたことに反応できなかった。「いや、なんで俺が魔王ってことになんの!?」普通、魔王は悪魔、悪い奴が多い。まあいいやつの時もあるけど。「騙そうとしたって無駄ですよ、スライムがアングリーバットをあんな簡単に倒すなんてとっても思えません。どんな生き物にも変わることのできる魔王しかいません」俺は考えてから答えた。「俺は魔王じゃない。ただのスライムだ。そして、そっちはいったいどうしてこんな森の中へ?」俺は彼たちをじろりと見たつもりだったが、まったく怖くは見えなかった。「本当にただのスライムなのね…しかし…」その中で魔法使いと思われる女性は俺をじろじろと見てきた。

ーなんか怖い…今は何をしたら最適な方法なのだろうか 『はい、そのまま国へついていきたいと宣言するのが最適な方法でしょう』俺はこの頭の中にいる何かを信じることにした。

「ついて行っていいかな、君たちの向かっている国へ」すると、冒険者たちはあっさりと受け入れてくれた。

ー結構気軽に入れたな 『もちろんです』頭の中にいる奴は威張っていた。馬車に乗ると頭の中にいる何かに問いかけた。

ーそういえば名前はなんていうんだ? 『名前ですか、私には名前など存在しません』俺は考えてから答えた。「それならソウルでどうだ?」僕はつぶやいた。「?」近くにいた冒険者たちは首をかしげた。「それじゃあソウル、まずはここら辺の魔物を察知してくれ」『承知しました。半径10m、20m、40m、80m、160m、310m、620m、1.24㎞探索、魔物を発見しました』俺は目を見開いた。「おお!」目の前にはマップがあった。そこには赤い点が置いてあった。大きいのから小さいのまである。「この大きさは何か意味があるのか?」ソウルに聞いてみた。『はい、大きければ大きいほど魔力の高い魔物が存在するということです』

ーそれと… 俺はマップのど真ん中を指さした。「ここにある点は何だ?けっこくあるみたいだけど」『はい、これは冒険者の魔力を表しています。その中にある数個は魔法使いで、ほかの人たちよりも魔力が多いです』感心してから前を見た。「ヤバ!」俺たちが向かっている方向には赤い点が無数あった。点も小さく弱そうだが、集団で動く生き物は賢いということを学校で習った。なんでか。そんな気がしただけかもしれないが。「どうしたの?」初めに俺の反応を気が付いたのはさっき話しかけてきた魔法使いだった。「無効に魔物がいる、約43体ほど」俺は細かくいった。その理由は簡単だ。本当の数を知っているのだから。ソウルから聞いた。「本当に子のスライムを信用していいんすか?」その魔法使いはうなずいた。「今すぐに戦闘準備を!」どうやらその魔法使いがリーダーだったようだ。

「魔力は少ないとしても…この数がいれば村なら滅ぶわね」その魔法使いはどうやら周辺にある魔力を察知したらしい。「数は43、大群が待ち構えている、体制を整え、容赦しないように!」その魔法使いは信用できる人だと察知した。「ここにいれば平和だー」俺は馬車の中で平べったくなった。「そうもいきません、この世界には平和があります。ですが、その中にはを起こすものもいます。そのことは心に刻んでおいてください」俺は首を傾げた。

とはどういうことだ?

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