出雲大社と宍道湖と足立美術館へ行った話
島根県東部の定番観光地を巡る旅行記。
出雲大社を神在祭に合わせて参拝した翌年、無事に願いも成就したためお礼参りへ行くことにした。前回行った時は旅程の都合で出雲大社以外の観光はほとんどできなかったため、今回は松江の方を中心に見つつ鳥取にも足を伸ばす旅程を組んだ。
島根へ飛ぶ
というわけでさっそく旅行開始。東京から出雲へ行く場合サンライズ出雲が選択肢に挙がるが、時間を考えるとやはり飛行機が圧倒的に有利だ。出雲周辺には JAL が出雲縁結び空港、ANA が米子鬼太郎空港に就航しており羽田からのアクセスはけっこう良い。で、前回は JAL を使ったため今回は ANA。
平日の朝ラッシュが始まる前に羽田空港へ到着。朝日に照らされる高層ビル群が美しい……まあ奥に見えているのは東京ではなく千葉だが。
島根へ向けて飛び立つ。観光客はほとんどおらず、ビジネス客がちらほらいる程度で機内は空いていた。
で、米子空港に到着……と思いきや、着いたのはなんと萩・石見空港。私は捻くれ者ゆえ米子空港から出雲へ行くという単純な旅程は組まないのだ。
石見空港は島根県西部の益田に位置する空港で、ANA が羽田便を就航させている。なお島根県はめちゃくちゃ東西に長いため、西の益田から東の出雲まで行くのはだいぶ時間がかかる。というか距離で考えると鳥取空港から向かうのと変わらないレベル。
出雲へ向かう
そんなわけで方角的には U ターンして東へ戻る。まずは空港連絡バスで近くの益田駅へ。益田駅は山陰本線の主要駅で、ここから津和野・山口・新山口へ向かう山口線も分岐するジャンクションだ。
ちょうど連絡バスと特急スーパーおき米子行きが接続する運用になっており、空港からの乗り継ぎは大変スムーズ。
ただ、今回はバスが少し遅延したためギリギリでの接続となった。駅のコンビニにて大急ぎで駅弁を調達し、慌てて車内へ駆け込む。接続がスムーズすぎるのも問題だ。
ところで、ここで失敗したことが2つある。1つは途中駅からの乗車にも関わらず自由席にしてしまったことだ。スーパーおきは新山口から山口線を走破してやってくる関係から、益田の時点で自由席の窓側はすでに埋まっていたのだ。(ちなみにスーパーまつかぜは益田駅始発)
指定席のシートマップを見た時はわりとガラガラで、「平日の田舎路線だし自由席でいいだろう」と思ったのだがこの判断は痛恨のミス。山陰本線の車窓を存分に楽しむことができなかった。
もう1つは、駅弁と間違えて饅頭の詰め合わせパックを買ってしまったこと。全く確認しなかった私が悪いのだが……でも急いでいると駅弁に見えなくもないだろう。
で、仕方ないので饅頭をもりもり食べて昼食の代わりとした。不幸中の幸いか個別包装になっていたため、飽きが来た段階で残りをカバンにしまい以降は旅の途中でつまむことにした。
出雲大社へ参拝
そんなこんなで出雲市駅に到着。ここまでの途中駅で降りる人はあまり多くないため、結局最後まで通路側の席に座っていた。
バスに乗って出雲大社へ向かう。前回の出雲旅行ですでに一畑電鉄の乗りつぶしを済ませてあるため、今回は畑電を完全スルー。
前回は稲佐の浜に寄ってから参拝したが、今回は旅程の都合上最短ルートでサクッと参っていく。
拝殿からぐるっと回ってお礼参り。ありがとうございました。
うさぎの像。
大しめ縄の写真も撮ったのだが、人が多くあまり良い感じにならなかった。今回は神在祭の時期とは重なっていないものの、参拝客は増えている印象を受けた。
そんなわけで出雲大社へのお礼参りはこれにて終了。境内の様子などは前回の旅行記でごにょごにょ述べたので、気になる方はそちらを参照してみてほしい。
松江で宍道湖の夕日を拝む
バスで出雲市駅へ戻り、山陰本線の普通列車に乗車。
松江で下車。宿にチェックイン後、宍道湖へ向かう。
前回の出雲旅行でちょこっと寄った宍道湖の景色が大変良かったため、「これは夕日も拝まねば!」と旅程に組み込んだ感じだ。
奥に見えるのは嫁ケ島。宍道湖唯一の島らしい。
夕日スポットとなっている湖岸は公園として整備され広々としているため、混雑を気にせず思う存分夕日を拝むことができる。
宍道湖を望むお地蔵さんと嫁ヶ島、そして湖に沈んでいく夕日。なかなか良い構図だ。
このまま日没まで待とうと思っていたのだが、だんだん雲行きが怪しくなっていき……
途中から完全に分厚い雲に隠されてしまった。まあ写真はたくさん撮れたので良しとしよう。
松江城観光
そんなわけで後は松江市内をぶらぶら。前回 10 分くらいしか観光できなかった松江城に行ってみた。
城内にまさかの洋風建築。興雲閣という建物で、迎賓館として使用されていたらしい。無料で見学できるそうだが、残念ながら日没後ということで閉まっていた。
天守閣の方も同様に閉館時間。ライトアップされた城を眺めながら退散。
しかし松江城は2度も消化不良な訪問になってしまったな……。今度訪れる時は内部に入りたいところだ。
翌日
そんなわけで翌日。朝早くに宿をチェックアウトし、松江駅へ。
なんか食パン列車がやってきた!103 系っぽい顔をしているが、中身は昨日乗ったのと同じ 115 系だ。
ただし私が乗るのはこちらのキハ 40。米子までなら電化されているため気動車を使う必要はないのだが、運用の都合などがあるのだろう。
安来(やすぎ)駅にて下車。米子の隣駅で、島根県最東端だ。特急の停車駅ということもあって駅舎はけっこう立派。
足立美術館行きの無料シャトルバスに乗車。
このバスは 25 分に1本というそれなりの頻度で運行しているが、先着順で乗れないと次の便となってしまうため注意。今回の便は無事に全員乗れたが、前日には積み残しもあったとのこと。観光シーズンの休日だと危ないかもしれない。
足立美術館見学
バスに 20 分ほど揺られて足立美術館に到着。帰りのバスは整理券を発行しているため、帰る時間が決まっている場合は先に取っておくと良い。
美術館ということで作品展示も大変充実しているが、やはり魅力は広大な日本庭園だろう。
米国の日本庭園専門ジャーナルによるランキングでは、20 年以上連続で1位に選出されているらしい。
背景の山も一体となって美しい景色を織りなしている。
庭園自体が1つの美術品となっているため、ザクザクと庭の中へ入っていくのではなく遠くから眺める形式になっている。
そんなわけで、夏冬など気温の厳しい季節や雨が降っている時にも問題なく見学できる。……まあ雨だと景色を楽しむにはちょっと微妙かもだけど。
紅葉シーズンに突入していたこともあり、一部の木々は真っ赤に色づいていた。まさに秋という感じの風景だ。
夜から早朝にかけて雨が降っていたらしく、木の葉から水が滴っていた。
遠くに滝の見える景色。けっこう迫力はあったのだが、写真にすると実物よりもしょぼく見えてしまうな。
水との調和も美しい。
そんなわけで見学終了。復路のシャトルバスまで少し余裕があったため美術館の周辺をうろうろしていた。
ちなみに所要時間としては普通に全部回って1時間半かからないくらいだ。
鳥取へ向かう
バスで安来駅へ戻る。このバスはちょうど松江方面行きの列車に接続するダイヤとなっているが、バスが少し遅れたため乗り継ぎ客はダッシュでホームに向かっていった。接続がスムーズすぎるのも問題だ(2度目)。
私はのんびりと駅周辺でお昼ご飯を調達してから、米子方面の列車に乗車。
1駅で終点の米子に到着。境港へ向かう境線はゲゲゲの鬼太郎一色で、米子駅もラッピング列車だらけ。
米子では始発のスーパーまつかぜ鳥取行きにピッタリ接続。始発ということで今度は窓側の自由席を確保できた。のんびりと車窓を眺めていると、なんと日本海に虹がかかっていた!これはラッキー。
1時間ほどで終点の鳥取駅に到着。米子では乗り換え時間が短く写真を撮れなかったため、ここで撮っておく。
……といったあたりでキリが良いので今回はここまでとしたい。次回は鳥取砂丘を見に行った旅行記を執筆する。
島根はアクセスが悪くなかなか行きづらい土地ではあるが、今回訪れた出雲大社・宍道湖・足立美術館いずれも満足度は非常に高かったため、機会があればぜひ訪れてみてほしい。
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