見出し画像

メリケンパークと北野異人館街と神戸布引ハーブ園に行った話

神戸の王道観光スポットを巡る旅行記。

前回まで3回にわたり島根・鳥取を観光し神戸に到着するまでの旅行記を書いてきた。観光地嫌いの捻くれバックパッカーの私としては大変珍しく王道旅行が続いており、今回もそこらの Web サイトや旅行雑誌でモデルコースとして取り上げられていそうな旅程となっている。

というわけで日が沈んだ時間に三宮に到着し、宿にチェックインしたところからスタート。

メリケンパークへ向かう

神戸と言えば港の夜景!ということでさっそくメリケンパークへ向かう。ちなみに先程「モデルコースとして取り上げられていそうな旅程」とドヤ顔で述べたが、実は具体的な旅程は何も組まずにその場のノリで動き回る行き当たりばったり旅行である。

そんなわけでメリケンパークに何があるのかも全くリサーチせずに向かったのだが、大変良い感じの夜景が広がっていた。中央にある恐竜の骨みたいな建物神戸海洋博物館だ。

「あ~……なんかニューヨークのワールド・トレード・センター駅に似ているなあ」と思って見ていたが、後で調べてみると外観はあまり似ていなかった。メリケンパークと言うくらいだからアメリカリスペクトなのかと思っていたが、そうでもないらしい。というか建物の歴史的には神戸海洋博物館の方が 30 年近く先輩だったりする

赤く輝くこの塔は神戸ポートタワー。中央が絞られているという特徴的なデザインが美しい。引っこ抜いて横にして転がしたらどこまでも等速直線運動していきそうだ

そしてまたしても特徴的な外見のこちらの建物はオリエンタルホテル

この3つの建物が合わさり、メリケンパーク周辺の美しい夜景を創出している。なお公園はカップルが大量に出没しており私はやや場違い感があったが、闇に紛れることでどうにか誤魔化した。

私はこの夜景だけで大満足してしまったが、もし神戸市街の夜景も展望したい場合はポートタワーに登るのが良いだろう。この当時は改装工事中だったらしい(リサーチしてなかったので知らなかった)が、2024 年4月にリニューアルオープンしたらしい

高架下を楽しむ

その後は元町の方へ向かう。この日はさすがに定番スポットはお腹いっぱいになっていたため、中華街は華麗にスルーし、ローカルな雰囲気の漂うアーケード商店街……もスルーし、たどり着いたのが高架下

うおおおおおお!!めっちゃディープな雰囲気がたまらん!

元町高架通商店街は JR 元町駅から JR 神戸駅までの高架下を利用した商店街で、通称モトコーとのこと。表通りに並行して元町商店街が伸びていることもあり、こちらは人気もなくアンダーグラウンドな感じだ。

路地裏大好き人間としてはこの狭さがなんとも心地よい。なお夜に訪れたためシャッターパラダイスとなっているが、昼間はそれなりに営業している店もあるらしい。まあ昭和に取り残されているのは変わらんだろうけど。路地裏好き・レトロ好きにはぜひ訪れてほしい光景だ。

怪しげな雰囲気ゆえに治安が気になるかもしれないが、実際のところ特に問題ないと思われる。……が、私は危機察知センサーがぶっ壊れているので全く参考にならないかもしれない。

メリケンパークで朝日を拝む

宿に戻って翌日。メリケンパークの景色が気に入ったのでリピートしてみることに。

昨夜大量に出現していたカップル達も朝には弱いのか、大阪湾から昇ってくる朝日を独り占め。しめしめ。

BE KOBE のモニュメント。昨夜は撮影待ちの列ができていたため諦めたが、リベンジ達成。

ライトアップされた夜も良いが、朝日とセットで撮影するのもなかなか良い感じ。まあ自撮りするなら完全に逆光だけど。

朝日に照らされるポートタワー。

さすがに朝の海風にあたっていると体が冷えてきたため、しばらく景色を眺めた後は再び三宮の方へ。

市街をぶらぶら

道中、こうべ花時計を発見。元々は現在の位置よりも北にあり、神戸市営地下鉄海岸線の三宮・花時計前駅も移転前の花時計が名前の由来だ。現在は駅から 10 分近くかかるので完全に駅名詐欺。このときは平日朝のオフィス街ということもあり、観光客やファミリーなどもおらずサラリーマンだらけだった。お仕事お疲れ様です。

北の方へ向かって生田神社へ。線路を越えたあたりから急に登り坂となり、海と山に挟まれた地形であることを実感した。

生田神社は大変長い歴史を持つ神社で、神戸という地名の由来にもなったとか。市街の中心部に位置しているということもあり、ラッシュアワーに包まれる都心のオアシス的な雰囲気を感じた、

神社の参道から三宮駅方面への下り坂。手前のごちゃごちゃ感と阪急電車、奥のオフィスビルが織り成す光景が良い感じ。

北野異人館街をぶらぶら

その後、さらに坂を登って北野異人館街へ。

電柱も地中化されていてまさしく観光地という感じ。

それにしても坂がだいぶきつい。あまり無計画にぶらぶらすると体力消耗するので注意。まあ私は完全無計画だったけど。

異人館街という名の通り歴史的な洋風建築が立ち並ぶエリアとなっており、中に立ち入れる異人館も多く点在している。こちらの建物は風見鶏の館(旧トーマス住宅)で、Fate の遠坂邸のモデルとなっているらしい。(※ 2025 年春まで改修工事で休館とのこと)

だいぶ坂を登ったところにある北野天満神社へ。

坂を登ってきた足に急な階段がとどめを刺しに来るという、なかなか到達難易度の高い神社だ。

振り返ると市街の高層ビル群が遠くに見える。かなり登ってきたなあ……。

ところで先ほど入館可能な異人館がいくつかあると述べたが、そのほとんどは入館料を徴収するというけっこう商魂たくましい土地なのでご注意。これだから観光地は……。

というわけで今回は異人館は全てスルーして普通に街並みを楽しむことにした。狭い路地と急坂、そして歴史的建造物……ぶらぶら歩いているだけでも楽しい。

観光地っぽいエリアを抜けてくると途端に電柱がニョキニョキ生えている景色に変わる。個人的にはこういったごちゃごちゃした街並みも大好き。

この絶妙な狭さの下り坂がたまらん!……と写真を撮っていたら猛スピードで坂を下る地元民の車に轢かれそうになった

街歩きに満足したあたりで、異人館街から東の方へ抜けていき……

新神戸駅が見えてきた。三宮から1駅とはいえ、この角度だと山に侵食されているのでド田舎の駅かと錯覚する

で、用があるのはこちらのロープウェイ

神戸布引ハーブ園へ登っていく。

後ろを振り返るとこんな感じ。

ちなみに先程の写真では山に埋もれていた新神戸駅だが、開けた海側の方はちゃんと開発されているようだ。

神戸布引ハーブ園観光

というわけでハーブ園に到着。規模としては日本最大級となっており、四季折々のハーブや花々を楽しむことができる。

ドイツ文化の建築様式を背景に咲く花々が美しい。ここはヨーロッパか?

外の庭も素晴らしいが、温室など建物内の展示もわりと充実していた。ひたすら写真を撮りまくっていたのだが、取捨選択が面倒なのでここではざっくり割愛する。気になる方はぜひ現地へ見に行ってほしい。

芝生広場からの眺めも良い。

といった感じで、約 30 分くらいで全ての展示を見終えることができた。けっこう早足だったのでじっくり見たい場合は1時間くらいはかかるかも。

下山

で、ハーブ園を脱出してロープウェイで戻る……などという旅程は来た道を戻りたくない原理主義者としては当然却下。もちろん歩いて市街へ戻る!

ロープウェイ代が若干浮くし、何より布引の紅葉を存分に楽しむことができる素晴らしいハイキングコースだ。

道中、祠を発見。なんかやたら主張の強い立て札が生えていた。

貯水池名水百選にも指定されている六甲布引の水だ。

貯水池のダムと紅葉を横目に降りていく。

布引の滝に到着。この時は残念ながら放水量が少なく、勢いのない大変悲しい姿になっていた。

で、さらに降りていって新神戸駅の裏側に出る。なんと駅の下に川が流れていたとは……線形の都合とはいえよくこんな場所に駅作ったな。

ちなみにハイキングの所要時間は 45 分程度だった。ハーブ園の滞在時間よりも長いという……。

神戸脱出

下山した後も引き続き街歩きを続け、ローカルなアーケード商店街などをぶらぶらしていた。

で、お昼ご飯を補給してから宿に預けていた荷物をピックアップ、神戸三宮駅へ向かう。

乗るのは阪神なので地下へ潜る。前日に山陽電鉄・神戸高速鉄道の山陽姫路~神戸三宮を乗りつぶしたので、ここから阪神で引き続き梅田まで乗りつぶしていく日本最強の加速力を誇るジェットカーも気になるが、今回は特急でぶっ飛ばしていくのでスルー。

隣のホームからは阪神なんば線を介して近鉄線に直通する近鉄奈良行きが発車していった。東京では地下鉄を介した2社以上の相互乗り入れが各社で行われているが、関西だとこういった直通運転は珍しい気がする。

で、私が乗るのは後続の大阪梅田行き直通特急。クロスシート車を期待していたが、残念ながら今回は阪神のロングシート車。まあ仕方なし。

……といったあたりでだいぶ分量が増えてしまったため、今回はここまでとしたい。次回は大阪編!だらだらと続いてきたこの旅行記もいよいよ最終回である。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?