【学級通信】(高校3年:第114号)留学という選択(2)
2019-06-14
前々々回に引き続き、留学についてのお話です。今回も前任校の教え子(女子)に質問した内容を掲載します。留学する人もしない人も、興味のある人もない人も、人生にはたくさんの選択肢があるということを知ってください。
Q1.現在は何していますか?
6年間の留学後、今年の4月からXXXXXX株式会社で働いています。
Q2.高校三年生~留学~現在に至るまでの流れは?
高校3年生の9月頃アメリカ留学を決める。(詳細はQ3)。高校卒業後、すぐに渡米、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊に留学。半年間、語学学校で英語を学び、8月からカレッジに入学。2年半カレッジでビジネス学の一般教養を学び、その後ユニバーシティに編入し、さらに2年間ヒューマンリソース学(人材開発学)を勉強。(アメリカでは、学費などの面から大学の最初の2年間は一般教養をカレッジ(短大のようなもの)で学び、その後4年生大学であるユニバーシティに編入し、さらに2年ほどかけて専攻の専門の授業を取る形が一般的。留学費用がかなり抑えられるので、留学生のほとんどがこの流れで大学を卒業する)。4年後の12 月に大学を卒業。大学卒業後、1年間のみ就労許可が得られるOPTを利用し、日系人材紹介会社でリクルーターとして働く。2年後2月に帰国して就職。
Q3.海外に出たきっかけは?
高校3年生の時に、国内の大学のオープンキャンパスに行くも、いまいち興味が持てず、国内の大学を卒業した後の自分の将来が想像できませんでした。前々から持っていた英語を習得したいという思いと、多な価値観を理解したいという思い、そして親戚がロサンゼルスに移住していたこともあり、渡米を決意しました。
Q4.留学の斡旋業者はどこを利用しましたか?
ベネッセを使いました。サポートは大変充実していて安心できると思います。留学準備ですべきこと、ビザの申請、語学学校や大学への応募や申請書類の作成、合否連絡、渡米後の滞在先関係の手続き、海外での生活についてセミナーまで、幅広くサポートしてもらいました。他に留学斡旋業務をしている会社は、留学ジャーナル、留学情報館、ICC国際交流委員会などがあります。各社サービスや料金が少しずつ異なっているので、自身に合うものを選ぶのが良いと思います。
Q5.海外へ行くまでの苦労と、行ったあとの苦労
行くまでの苦労はさほどありませんでした。不安よりも期待の方の気持ちが大きかったからだと思います。行った後の苦労としては、一番は言語の違いでした。言語に加えて文化の違いにも苦労しました。はじめの3年間くらいは自分の意思が伝えられないこと、意思を言語化できても文化に違いがあり、理解してもらえないことがほとんどで、大学生活だけではなく、日常生活でも苦労しました。また、18歳で留学したため、買い物ひとつから住宅関係の手続き等、身の回りのことのほとんどをアメリカ式で行えるようになるまで苦労しました。
Q6.行って楽しかったことや、ためになったこと
ためになったことは、英語を習得できたこと、多種多様な人と交流することができ、さまざまな価値観を受け入れられるようになったことです。留学を経て、とても視野が広がり、自分の成長を実感しています。また、自分の生活を自分でマネジメントできるようになったのは、苦労があったからこそだと思います。世界各国に友達ができるなど、つながりが増えたことも素直に嬉しいです。
Q7.ぶっちゃけ海外に行ってどうだった?
非常に良い人生経験ができたと思います!本当に行ってよかったと思います。
Q8.高卒から海外へ行くメリット、デメリット
メリットとしては、18歳から数年間外国語(英語に限らず)の環境に身を置くことで、その言語が自分の一部になること。日本では出会えないような多種多様な人と関わるなかで、さまざまな価値観を吸収でき、人として成長できること。キャリアの選択肢が広がること。若いうちから自己管理能力がつくことです。デメリットは、将来日本での就職を考えている場合、情報やリソースが限られて就活が大変なこと(日本でも通年採用の一般化など、海外にいる学生が不利にならないような就職活動に移行していく予定)。国によっては未成年なので、滞在先の手続きや銀行口座の開設等、保護者や保証人の承認がないと行えないことがあることです。
Q9.高卒から海外行く後輩になんていう?
高校卒業後海外に行くという勇気ある決断をされたことは、素晴らしいことです。大変なこともあると思いますが、今までになかった貴重な経験ができるチャンスだと思うので、ぜひ楽しんで留学を満喫してください。そして、いろいろな国の友達を作って、自らの人生の財産にしてください。Good luck.
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