傷を早く治せる...サランラップ??【312】
こんにちは、今日は従来の乾燥治療からタイトルにある通りサランラップで傷を治す療法を紹介していきたいと思います。
1.従来の療法
みなさんは擦り傷などの小さな怪我をした際に消毒液をかけたり、乾燥させてガーゼを被せたりしていませんか?
実は消毒液、ガーゼの使用や、傷口の乾燥は傷の治癒をおくらせてしまうのです。
〔消毒液〕:血液や体組織に含まれるカタラーゼによって、一般的な消毒液に含まれる過酸化水素(H2O2)が分解され大量の酸素を発生。その酸素が細菌を滅菌します。
この時、消毒液は傷口を修復する細胞さえも破壊しています。
これには細菌は細胞壁を持つが、私たちの細胞はそれを持たないということも関わっています。この他にも乾燥療法には以下のようなデメリットが挙げられます。
〔ガーゼ〕:傷口を保護するために使用すると、傷を修復するために働く細胞をガーゼが吸い取ることになってしまい、傷の修復が遅れます。
〔傷口乾燥〕:傷口を乾燥させる目的は細菌の増殖の防止ですが、それと同時に傷口を修復する細胞の増殖は止まり、再生組織は死滅してしまいます。
このように従来の乾燥療法では治癒を遅らせやすいのです。ここで近年注目を浴びているのが湿潤療法です。
2.湿潤療法
湿潤療法を利用したのがあのキズパワーパットです。
湿潤療法とは以下のように記されています。
この湿潤療法としてキズパワーパットを使わずにもっと安価に治療を行うことができます。それがサランラップ療法です。
この療法は医療現場から家庭に普及したもので乾燥療法に比べ処置が短くなります。
簡単に言ってしまえば、水で菌を洗い流す→サランラップで覆う→毎日交換、で治るというものです。
しかしこの療法は十分な医療知識のない家庭に広まっているために使用には正確な事前知識が必要とされます。例えば、湿潤環境を作りだす傷口になるべく細菌を残さない、動物咬傷には使用しない、汗をかきやすい夏場は使用しない、などがあります。
ちなみにキズパワーパットでも多くの細菌を残して塞いでしまうと感染症などになってしまう可能性があります。僕の友達はそれで入院しました。注意書きなどはしっかり読み、正しく使いましょう。
〔サランラップ療法〕:まず止血を行い、飲める程度の水でいいので細菌を洗い流す。そのあとサランラップ(ワセリンを併用することでより保湿された湿潤環境となる)で覆い、その上から漏れ出てしまう浸出液を吸収するためにガーゼで覆い固定。 これを毎日交換することで乾燥療法よりも効果的な治療効果が期待できます。
3.まとめ
以上、乾燥療法のデメリットと湿潤療法のメリット及び注意点についてご紹介しました。みなさんも怪我をされた際はサランラップ療法を利用して早期回復を目指してみてはいかがでしょうか。
*正確な知識を持って利用されることをおすすめします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。