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京都きまぐれ散歩vol.1(秀吉の愛した水)

京都に来て3ヶ月程の私が、自分の興味・関心あるスポットを散歩するシリーズ。
まだまだ、有名観光地にも行けていないのですが、その時の思いつきで気になるスポットを巡ります。

第1回目のテーマは「聚楽第」。
昔から「趾」というワードに非常に心惹かれています。しかし、完全に跡形もないものは、そこまでかき立てられないのですが、僅かにその遺構が残る、というものには並々ならぬ歴史的興奮を覚えます。

聚楽第はご存知のとおり、秀吉が京都に構えた城郭。竣工から僅か8年で破却されたため、不明な点が多いようです。その遺構として伝わるもので、私が以前から興味を惹かれていたものが「梅雨の井(うめのい)」です。

聚楽第の東南にあたる出水地区にある「梅雨の井」は、秀吉が茶湯でも使用したと伝わる名水の井戸です。出水という地名からも分かるように、この辺りは名水で有名で、酒屋が多かったそうです。

その華やかな歴史から、私は丁重に保存されている遺構と想像していましたが。。。なんと現状はその真逆でした。

京都府が昭和3年に掲出したと思われる「梅雨の井」の説明板と井戸趾(2022年2月20日筆者撮影)
周りは荒れ果て管理が行き届いていない様子(2022年2月20日筆者撮影)

しかも、1枚目の写真にもあるように、この地には「八雲神社」というものがあったようです。ネット上等の情報によれば、1990年に一帯の地上げにより八雲神社は、取り去られたようです。現在はフェンスで囲まれた敷地に、「梅雨の井」がぽつんと取り残されているだけです。この土地は誰が管理していて、今後どのような計画なのか?

「梅雨の井」の水が秀吉に茶湯として使用されたのか、本当のところは分かりませんが、伝承されてきた遺構が次世代に受け継がれていくことを願ってなりません。

今後も京都の忘れ去られそうなスポットを発掘しながら、巡っていきたいと思います。ぜひ皆様からの情報をお待ちしております。

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