ブラッシュアップライフ 感想
ブラッシュアップライフ 感想
(※ネタバレ含むのでドラマを全部観終わってから読むこと推奨)
人生一度きりという当たり前を覆すことで逆に人生一度きりを痛感するという面白さがあった。
いつか死んでしまう恐怖と共により、今この世に生きてる恐怖を感じた。
なぜこの時代の、この国の、この環境で、私として生まれたのか?自分にとって当たり前すぎるここは、実は当たり前とはほど遠い無限の確率で成り立っていることに畏怖した。
さて、物語後半で主人公が得を積み、ついに来世は人間と言い渡されるのだが、主人公はもう一度友人を助けるため、そして充実した今世をやりなおす選択をする。
自分も人生やりなおすなら何をするか考えてみた。やっぱり主人公と同じように交通事故で亡くした幼なじみの友をなんとか救いたいな、と幼馴染の彼に想いを馳せた。
自分のおかしたミスとかも考えたが、別に取り消すほどのことでもないかな。
もうちょっと勉強を頑張たり、何かを極めることに精を出したい。
だけど、そういうのが一週目で当たり前にできる人がやはり秀才であり天才なんだろう。
人生やり直しはきかない。失敗しても、悲しいことがあっても、人生は続く。
だから、逃げずに、目を背けずにこの一瞬からやりなおすつもりで、それこそ80歳からタイムリープしてきたつもりで人生を充実させようと心に誓った。
何が面白かったか。
バカリズムさんっぽい演出が多数あってくすっとする場面が多かった。
単独ライブの徳を積むネタや、天に召されるネタ等が元ネタとして頭によぎった。
来世か今世か選択できるシステムと、その案内所が市役所みたいな業務的な感じであること。
女子の会話が自然すぎる流れなこと。 ターゲット層がはっきりしつつも、現代まで生きている人すべてに共感できる構成。
ほぼ現実的な世界観の中で、人生を何度か周回できるというシンプルな設定だけでも、内容と細かいところでストーリーが面白い物になることに感心した。
さまざまな生き方や働き方があるけど、そこに優劣もないし、ましてや幸せが決まるわけではない。
充実した人生とは、自分の関わる人間関係、友達や家族とどう過ごすかがかなり重要だと感じた。
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