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名大生が実践!英語の長文問題集&勉強法の総まとめ【後編】
【注】この記事は「名大生が実践!英語の参考書&勉強法の総まとめ」の後編です。前編では英単語帳や英文解釈のおすすめ参考書と勉強法についてまとめていますので,まだ読んでいない方はそちらもぜひご覧ください。
後編は,私が実際に使用した英語長文問題集や英作文の勉強法について紹介します。
英語長文
前編でまとめた「英単語・英文法・英文解釈」が一通り終われば,あとはひたすら長文問題を解いて読み込んでいくだけです。より具体的に言うと,以下のステップを繰り返します。
長文を読んで,問題を解く
訳文と照らし合わせて,わからない単語や構文を確認する
ひたすら音読する(最低30回,多いと100回とか)
これだけです。シンプルですね。コツはただ一つ「毎日続けること」だけです。英語の勉強法なんてシンプル・イズ・ベストです。
というわけで,以下に私が実際に使った問題集をまとめます。
やっておきたい英語長文
英語長文問題集の定番とも言える有名なシリーズです。長文の分量と難易度に応じて300,500,700,1000の4冊に分かれています。名大の英語レベルであれば,700レベルの長文が読めれば十分でしょう。
最近では改訂版が発売され,音声が付属するようになりましたが,内容は殆ど変わっていません。名著ではありますが,収録されている英文の内容がやや古い印象があります。例えば地球温暖化の話題,最近の入試で出るかぁ…?
とはいえ,長年受験生に愛されてきただけあって,読み応えのある文章が多く収録されています。私は300から1000までの4冊をすべて解きました。
ポラリス
最近(?)注目を集めている英語長文問題集です。『やっておきたい英語長文』に代わる新しいスタンダードとして定着しつつある印象があります。レベルはBasicと1~3の4冊です。語数ではなく英文の難易度で分類されているところが特徴です。
この問題集の特徴は,最近の入試で出題されそうなテーマを全面に押し出している点です。実際に本番で出たかどうかは別として「確かに出そうだな」と思わせる内容ばかりでした。また,SVOCが振られている点も高評価です。私はレベル2と3を解きました。
難関大のための上級問題 特訓リーディング
他のサイトや受験生の間であまり紹介されていない問題集ですが,個人的には非常に良かったので紹介します。収録されている英文の数が多く,難易度の幅も広いのが特徴です。
イチから鍛える英語長文
最近ではそこそこ有名な問題集ではないでしょうか。同じワード数の問題集と比べると,やや難易度が高めです。特に700は解きごたえがありました。
この問題集の魅力は,読み方や解き方,復習の仕方についてのコラムが充実している点です。また,別冊として英語と訳文だけをまとめた小冊子が付属しており,これが非常に便利です。
英文は何度も読み返すことが重要ですが,この小冊子と付属の音声データを使うことで,いつでもどこでも復習ができます。
システム英語長文
こちらもあまりメジャーではありませんが(失礼かもしれませんが)オススメされている方は少ない印象があります。
私はレベル4(Final)だけ取り組みましたが,Finalという名前の割には比較的簡単だと感じました。もちろん簡単ではないのですが,他の問題集の最高難易度と比べると,やや易しい印象です。
特徴としてポラリスのような「よく出そう」な長文ではなく,古典的名著のような「今まで実際に何度も出題されてきた名文」を収録しています。そのため難易度はともかく,内容が示唆に富んでおり,面白かったです。
赤本(nヵ年シリーズ)
上記の問題集をすべて終えると,大学入試の長文もそれなりに読めるようになってくると思います。ここでオススメしたいのが,大学のnヵ年シリーズを解き進めることです。
何故赤本を勧めるのか。それは,これまで解いてきた問題集は「良問」を集めたものですが,実際の試験問題がすべて「良問」とは限らないからです。
時には難問や悪問に出くわすこともありますし,そういった問題に対応する力も必要になります(国公立の問題に限って言うとそうでもない気がしますが)。
その意味で,実際の試験問題を解くことは非常に有意義です。nヵ年シリーズは収録問題数が多い割に価格が安いため,コストパフォーマンスの面でも優れています。
「難関大向けの過去問は自分にはまだ早いのでは?」と不安になるかもしれませんが,上記の問題集に取り組んだ後でしたら,意外と何とかなります。
特に,北海道大学や神戸大学の問題は試験の特性上「易問高得点型」に分類されるため,最初の段階として取り組むのに適しています。このレベルの問題がある程度解けるようになったら,名大志望の方は『名大の英語15ヵ年』を解くのが理想的です。
名大を目指す方であれば,その後で名大の15ヵ年を解くことをオススメします。
参考ですが,私は名大の15ヵ年の他に,北大,東北大,阪大,一橋大,神戸大の過去問を約10年分演習しました。ここまでやるとそれなりに力がつくかもしれません。
模試の過去問
よほど余裕がある方以外は解かなくても良いと思いますが「英語で圧倒的な差をつけたい!」という方は模試の過去問にも挑戦してみると良いでしょう。
名大志望なら,名大オープンの過去問を模試の前に解いてみるのが良いと思います。一般的には必須ではありませんが,河合塾の模試はクオリティが高く,解説も充実しています。
英作文
英作文の勉強法は、大きく分けて2つあります。
テンプレートを覚えてそれを活用する方法
イチから英訳する力を身につける方法
私は両方の方法を試したので(暇人かな)それぞれで使った参考書を紹介します。
英作文基本300選
テンプレートを覚えるために使った参考書です。300の例文とその訳が載っています。ただ,私自身は300の例文を覚えても,実際に「この文章を使おう!」と自信を持って活用できませんでした。
とはいえ,この方法で成功している方もいるので,方法論としてはアリだと思います。
竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
テンプレートを覚える方法がうまくいかなかったので,次に使った問題集です。問題と訳例(+アプローチ),そして「よくある誤答例」とその例だめが理由が詳しく解説されています。誤答に対するアプローチは,自学自習では補いきれない「添削」的な要素を補ってくれるので,非常に便利です。
英作文の問題集の中ではかなり有名ですが,その評判に偽りなしのように思いました。実際にわかりやすい内容でしたし。
最近では,ChatGPTやDeepLを使った勉強法もありますが,これについては改めてまとめたいと思います。
まとめ
長くなりましたが,以上が私の英語学習法のすべてです。大切なのは「毎日続けること」と「量をこなすこと」の2点です。
「名大生の教える勉強法」という大仰なタイトルながら,目新しい話がなくて申し訳ありません。あくまでも,名大に合格した受験生が本番までにこなした分量の一例として,参考にしていただければ幸いです。
また,わからない点があれば、いつでもコメントでお尋ねください。
それでは,最後までお読みいただき,ありがとうございました!