アジャイル実践におけるチームの成熟度をどう測るか
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今年は営業活動の中でアジャイルのコーチングに関わる事が多い一年でした。その際、顧客からコーチングが上手く行ったのかを測定したい、意味があったのかをエグゼクティブに説明する素材が欲しい、と言ったリクエストを頂く事があります。
今回は、その様なリクエストの際にどの様にお伝えしているかを纏めます。営業の方は詳細までアジャイルを理解している訳では無く、上記の様な質問の際に困るケースがあると思われますので、その参考になれば幸いです。
1.チームの成熟度をどう測るか
大雑把な測定であれば、以下が参考になるかと思います。
正直、コーチングが上手く行ったのかを細かい指標で定量的に測っても何かコーチング先の顧客にアウトカムを出せる訳ではありません。であれば、顧客との対話やレトロに時間を使った方が良いと思います。
この程度の粒度で納得して貰えるのであれば、こちらもお勧めです。
こちらで紹介されている、レトロスペクティブの実施の仕方は以下をご参考に下さい。レトロスペクティブ(ふりかえり)の具体的手法が纏まっています。アジャイルに関わらずどの職種でも、定期的にふりかえりを行う事で改善のタイミングが生まれてきます。是非マネージャーなどにも読んで頂きたい本です。
2.スクラムマスターチェックリスト
スクラムのコーチング、コンサルティングで有名なOdd-eが纏めています。
スクラムマスターが組織をチェックする上でのリストです。項目が多いですが、どれも大切な内容になっていますので、一度実施し、スクラムマスター自身の気づきを得る事も有用だと思います。
3.アジャイル宣言の背後にある原則
1.よりも詳細に欲しい、けど2.までだと詳細過ぎて難しいと言う場合はこちらがお勧めです。
こちらの12の原則に対し、それぞれ達成出来ているか否かをチェックして行きます。コーチングの実施報告を上層部に説明する際ありがちなのは、詳細に求められるが、実際に技術面や文化面に言及すると上層部の理解が追いつかず伝わらない、といった事です。アジャイル宣言の背後にある原則は伝わりやすい言葉で纏まっている為、良い塩梅の粒度ですので、お勧めです。
4.LeanとDevOpsの科学
DevOpsを定量的に示した本です。前半部分はDevOpsの理解、後半はDevOpsを推進する側の定量的根拠を示した構成となっており、非常に濃い内容になっています。DevOpsを実践する事により、システム導入(特にCI/CD)から、障害発生率低下、従業員満足度向上、風通しの良いボトムアップ型組織文化醸成が出来る事が明快に示されており、必読です。
こちらに記載されている定量的根拠を実際のチェックリストとして利用する、といった方法になります。
1〜3は定性的ですが、こちらは定量的に明示出来、組織が成長していく上での変化も見えるので良いのですが、如何せん纏めや計測が大変です。。
5.まとめ
如何でしたでしょうか。
アジャイルのコーチングを売る営業は、自分でデリバリーをする訳では無いし、ステーキホルダーや上層部に対し理解度を確認しながら説明をしなければならないので、受注するのも大変、した後もどの様に評価を頂くか大変と頭を悩ます事が多いと思います。その様な方々の参考になれば幸いです。
ここまで読んで頂き、有難う御座いました!