3.もしかしてイキずらい?-コンプレックス解消編【前編】-
テレビ業界で長年活躍、お金にも女性にも全く不自由していない、百戦錬磨の50代男性とエッチした時のこと。
「ニヘイちゃん、もしかしてイキずらい?」
そう言われて、一瞬"時"がとまった。
え?
イ・キ・ず・ら・い?
なにそれ?
私に言ってるの?
まさかこの私がイキずらいなんて、そんなのあり得ない
でも、よく考えたら私
中でイッたことがない…
ずっと見ないフリをしてきた現実が急に目の前にやってきて焦った。そこから目をそらそうとしても、なかなかできない。それどころか、過去に関係をもったメンズ達との出来事が、走馬灯のように思い出されてくる。まるで、向き合いなさいと言われているかのよう…
3.もしかしてイキずらい?-コンプレックス解消編【前編】-
『国税調査官の彼』
サッカー男子とのトラウマ級のセックスはこちら。
そこから2年後、神様は私に救世主をよこしてくれた。
その救世主とは
ひとまわり年上、職業"国税調査官"の男性。
この"国税調査官"という文字面にソソられてしまった人とはきっと仲良くなれると思う。笑
まぁ、それはさておき、さすがに今回ばかりは説明しておかないとマズイと思うので、出会いのきっかけを書こうと思う。
大学1年の冬休み、1ヶ月だけ確定申告の書類整理のアルバイトをした。
その時にアルバイトをとりまとめていたのが彼だった。
お互いにはじめから好印象で、アルバイト最終日には連絡先を交換。その数日後にはお付き合いすることに。ちなみに彼はバツイチ子持ち。アルバイト10日目あたりでそれを知った。
といっても、そんな事全く気にならなかったし、むしろ大人の余裕というか、包容力が漏れ出ていてとても魅力的だった。
彼とはじめて交じわったのは、付き合って3日後。彼の家に招いてもらった時だった。
リビングにあるソファに座って、うっとりしながらキス。
でも、そこから先に進むのがとにかく怖かった。
というのは、サッカー男子から言われた例の"ふた言"
「ニヘイのは"下付き"だから入れずらい」
「なかなかイケない」
これがトラウマになっていて、きっと彼にも
ニヘイと交わっても気持ち良くない
そう思われるだろう、と決めつけていたからだ。
最悪のエンディングを想定しておけば、必要以上に傷つかなくて済む。
けれどその予想は大きく覆された。
なぜなら、私の不安な気持ちを彼が受け入れ、そしてそこから私を解放してくれたからだ。
どう受け入れ解放してくれたかというと、まず
「私は下付きらしいので、入れずらいかもしれない。それと私の中に挿入をしても気持ち良くならないかもしれない。」
と今抱えている不安な気持ちを正直に打ち明けてみたのだ。これを言うのは相当な勇気がいったし、うっとりするような空気も完全にぶち壊し。いや、それどころか、その時点でドン引きされてしまう可能性だってある。
でも彼はそんなことお構いなしに私の頭を手でポンポンと優しく叩きながら
「大丈夫。心配ない。」
そう言ってくれた。
まるで、あらゆる自分を受け入れてくれた気がして嬉しかった。と同時に、2年前サッカー男子によって傷つけられた私の核、中心部分がみるみる癒されていくのがわかった。
すると私の体からフッと力が抜けていくのを感じ、気づけば彼に身も心も委ねていた。
こうして彼とのセックスが始まった。
【後編】につづく