運が99%戦略は1%、インド人の超発想
以下の文章は自分の読書感想を思いつくまま書いたもの。個人の主観を多分に含んでいるため、苦手な方は回れ右してください。
本の情報(読了日2022/2/7)
書名:運が99%戦略は1%、インド人の超発想
作者:山田真美
出版社:講談社
ASNI:B01G33V1Y6
この本は、インドの真実を作者自身の体験とともに綴った本だ。作者は作家としてインドを日本に紹介してきた実績から大学で教鞭をとった経験もある。
日本人はインドと聞くと何を想像するだろうか。自分は仏教伝来の国、カレーの国、サリーの国、IT業界が盛んな国、日本からかなり遠い国というイメージをもっている。つまりあまり知らないのだ。この本によると、インドは親日らしい。その理由として、第二次世界大戦からの復興や東日本大震災の際に見られた日本人の礼儀さと冷静さを高く評価しているからだそうだ。
自分は日本でうまれ育ってきた。今も日本で働いている。自分は、礼儀正しさと冷静さに対して全面的に肯定的にみることができない。礼儀正しさと感情を表にださない文化は幼年教育、あるいは初等教育でみっちり仕込まれる。例えば、目上の方や近所の方に挨拶する、人が話しているときはその話をだまって聞く、人前で号泣すると早く泣き止むように説得という名の強制をされる、授業形態に討論がなくあったとしても誰かが望む方向に議論が収束しないといけないなど。
礼儀正しさと冷静さは大人になってからその有用性を感じてはいるが、同じくらい弱点も感じている。礼儀正しいことにより親密な関係を築きづらい、感情の発露がない分精神疾患に陥りやすいという点だ。ただし、現状に満足して適度にストレス発散をすればとくに問題はない。
自分は他に、インド人が時間を全く守らないこととその理由について印象深かった。インド滞在中の作者が必要書類をその日すぐにもらえると聞いて役所で長時間まち、結局数日後にかなり待たされたもらったというエピソードがある。インド人はお互い様という感覚で過ごしているそうだ。だから、待たされても怒らないし待たせても詫びない。斬新だが、時間に遅れると焦らなくていいからそれもよい気がする。
このためか、作者はインドでびっくりエピソードが山のように経験し、性格も変わったそうだ。自分は一度もインドに行ったことがないが、人生で一度は訪れたいと思った。