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イタリア滞在86日目・87日目・88日目
年末年始は語りきれないほどのエピソードがあるのですが、まずは第一弾。「お節がおいしい」編です。
年末はアルバイト先でいただいたお節の余り(超絶品)をいただき、2日はおうちご飯にご招待いただきました。元旦はおうちでお勉強だよ。
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豚しゃぶ。金柑甘露煮。あん肝旨煮。里芋昆布炊き。結び蒟蒻。花蓮根。
蓮根の仕込みをこっそり覗いてたりしていたのだけど、職人の手捌きってほんと美しいよね。
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11月からKappou Ninomiyaというお店でカメリエーレのアルバイトをしているのですが、ここのお節が美味しかった。特に印象に残っている料理は2つ。
まず一つ目はカラスミ入りかまぼこ。日本人なのでかまぼこはこれまでに何度も食べたことがあるのですが、カラスミ入りは初めて。カラスミとはボラなどの海産魚の卵巣を塩漬けにして乾燥させたもの。イタリア料理ではカラスミはシンプルにスパゲティと絡めたり、料理の仕上げなどスパイス・仕上げに使われますがかまぼこと合わせてメインに添えるとカラスミの塩辛さを抑えつつかまぼことカラスミのどちらの風味も味わえる素敵な一品へと化ける。美味しいだけじゃなくってイタリアでやっている日本料理店だからこその一品。「イタリア料理は郷土料理」と言われるけれど、日本の伝統である「おせち」つまり、冷たくなっても美味しい保存のきく料理として並んでいることに料理文化としての流れを感じます。カラスミもかまぼこもどちらも保存を目的としてるよね。
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とかなんとか分析しちゃってるけれど、イタリア料理を学ぶものとしてマジで勉強になりました。郷土料理をただ学ぶだけじゃダメだなと思った。
2個目は金柑の甘煮。これはもうとにかくシンプルで美味しくて感動した。日本の金柑とイタリアの金柑は実の形が違うらしく、これまでは切って開いて飾っていたものを今年は実の形を残して並べたらしい。切れ目が入っているのは種を除くため。種があるとえぐみが出ちゃうんだって。
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おせちとはちょっと離れちゃうけれどウナギの蒲焼きも絶品。長野県で天然物のウナギも食べたことあるからちょっとやそっとじゃ驚かないぞと思って食べたのですが(嘘です。お客様に運ぶときにいつも美味しそうだなと思っていました)、油乗っててめっちゃ美味しかった。
話には聞いていたけれどイタリアのウナギは皮が分厚くてとても食べ応えがあって食べて楽しい。イタリア料理では日本ほど繊細な骨抜きもないらしく、イタリアで一番ストレスフリーに鰻を食べたかもしれない。
そんなこんなで珍しく日本食の食レポとなりましたが、ここに書いてないけれど美味しい料理&美味しそうな料理(いつも運んでいるけれどまだ味わったことのない料理)はたくさんあります。渡り蟹(ソフトシェル)の唐揚げ。どんこ唐揚げ。鰻のにぎり。鰻の蒲焼き。平政かまの一夜干し。琉球。気になる方はぜひ一緒に行きましょう。
イタリアの料理やワインを学ぶことを滞在の目的としながらも、多くのイタリア人がお店に来て笑顔で帰っていくことはすごく印象的でして。特に僕はカメリエーレをやっているのでお客様をご案内する時、料理を運ぶ時、料理を下げる時、お店から出る時のおおよそ4回の接触をしています。お客様と接触するたびに、笑顔や感嘆の表情と移り変わっていくのはいつも驚きの心持ち。いい意味で愛想のいいイタリア人だから当然といえば当然なのかもしれませんが、もちろんどこのお店でもみんな愛想がいい訳じゃない。好きなお店、味を信頼しているお店、料理人を信頼しているお店だからこそあの笑顔、あの対応、あの声色があるのだろうと新人の身ながらすごいことだと感じています。
そんなことを日々感じているからなのか、おせちの献立や由来を伺っていると、ここのおせちは日本という国の食文化を詰めた玉手箱みたいだなと思ったり。海を越え、時を越え、日本からイタリアへと渡る、両者をつなぐ、小さい、でも大きなお箱。
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我が家の年越しは母方の親戚一同が集まり、雪が降り積もった寒い中、温かいおうちと新年の清々しさ、そして笑顔が溢れていたことがすごく心に残っていて。これを手にして開けたみんなが同じように笑顔に溢れているといいなと。食べて驚いて感動してお店にまた来てくれていたらいいなと。
そんなこんなでヨーロッパ初の年越し。いただいたおせちの余り(たくさん)をいただきつつ、イタリア語の勉強に励んでいました。仮定法(subjunctive)が出てきてグッと難しくなったぞ。
1月2日はいつもお世話になっている皆さまと豚しゃぶを囲んでいろんなお話をしました。ワインもたくさんいただいた。話の流れで昔作った曲を晒したのですが恥ずかしくてマジで死にそうになりました。黒歴史、早く消そうよ、死ぬ前に。皆様におかれましては思い立ったが吉日、黒歴史はすぐに削除をお勧めします。残るのは恥だけです。
年末年始の語りきれないエピソードはもう少し続きます。この後本当に死にそうになるのはもう少し先のお話。
人生という冒険は続く。
Grazie per leggere. Ci vediamo. 読んでくれてありがとう。また会おう!