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些細なことではありますが、ちょっと素敵なお話しを聞きました。

うちの施設の真向かいにも別の特養さんが運営されていて、見ようと思えば窓から少しだけそのご様子、働きぶりが見える立地になっています。こちらから見えるということは逆もしかりですね。

そんなある日、うちの施設長からこんなお話しを聞きました。

真向かいのベランダとうちの施設のベランダで、毎日のように手を振り合ったり会釈したりしているご利用者様たちがいらっしゃるというのです。

そこで小さな道路を挟んで真向かいにある特養の施設長さんが、うちの施設長にお電話をくださったとのことでした。

その内容は、「私、あの方とお話しをしてみたいわ。」と先方のご利用者様が仰っているというエピソードだったらしいのです。「岡崎さん、どう思います?」と願いを叶えて差し上げたい気持ちでお電話を下さり、うちの施設長もまた「よろしいのではないでしょうか?」と即答したとのこと。
互いに手を振り合って来たこの御婦人たちは、もしかしたらこの先より仲の良いご友人同士になられるかも知れません。

特養に入居されているご利用者様の希望を柔軟に汲み取る先方の施設長さんが素晴らしく、また、手前みそになりますがそれを迅速に受け止めるうちの施設長の姿勢にも嬉しくなってしまいました。

年齢がいくと、どんなに素晴らしい人でも、ご家族様との時間、友人との時間、色んな人に出会う時間に制限がかかって来ることがあります。

でも、本当は、お幾つになられても、また、認知度の如何に関わらず、”会いたい人に会える”を叶えられるというのも終の棲家の援助の一つなのかも知れない。

そんなことを感じた出来事でした。

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