古き台北の味 ノスタルジックな料理店での発見
多くの人々が「台北」と聞くと、高層ビル、トレンドのショッピング、そしてきらびやかな夜景を思い浮かべるでしょう。しかし、台北には別の魅力があります。それは、歴史的な風情が残る古い通りや路地、そして「古早味」と称される伝統的な小吃(シャオチー:台湾の軽食)の世界。
清朝時代からすでに賑わいを見せていた「大稻埕」という地域に、今も昔ながらの味を伝える老舗が立ち並びます。ここを歩くと、時の流れを忘れ、かつての台北の風情を感じることができます。中でも、「賣麵炎仔–金泉小吃店」という店は、世界的に有名な「ミシュラン」からも注目され、「ビブグルマン」に選ばれています。
この店の名物は焼き肉。一口食べれば、肉の深い香りが口いっぱいに広がります。特製の甘辛ソースとの組み合わせは、瞬く間に後を引く美味しさです。さらに、燻製にした鮫肉、「鯊魚煙」もまた、独特の食感と味わいでファンを魅了しています。
店内に入ると、最初は少し戸惑うかもしれません。なぜなら、メニューや価格が明確に示されていないからです。しかし、これこそが古き良き台北のスタイル。店主が訪れる客の人数や好みを見て、最適な料理の量を提案してくれます。価格についても、驚くほどお得感があります。私が注文した乾麵(汁なしラーメン)、焼き肉、そして豚の心臓で、新台幣170元、約800円程度でした。
忙しい日常の中で、私たちは美味しい料理を求めることで心の安らぎを見つけることがよくあります。このような伝統的な小吃店は、味覚を満たすだけでなく、心に温かさや懐かしさをもたらしてくれます。
台北の真の味を体験したいのなら、「賣麵炎仔」に訪れることをおすすめします。美味しい料理だけでなく、古き良き台北の雰囲気も味わえることでしょう。きっと、あなたもこの場所の魅力に引き込まれるはずです。
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