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【歌詞】都会

鬱蒼とした高層ビルの群れ
汚れた空気を吸うために
今日も僕は満員電車に乗ります
駅裏の風俗店からは
訳のわからない匂いが
朝のだるさと共に漂ってきます

都会の暮らしは嫌じゃありませんが
時々すべてが歪んで見えます
夢に描いていたものは
手にした瞬間から色褪せるものです

あれほど欲しがっていたものですら
今はわずらわしいのです
君は今でも元気でいますか?
例のクセはもう治りましたか?

最近目が醒めると自分の名前が
何だったか忘れます
名前なんてなくたって誰も気付かぬものです
それでも君のことは毎夜考えています
初めて会った日を君は覚えていないでしょうね

君に似合いの男になろうと
無理して服を買いあさったりして
ホント馬鹿みたいな奴でした
だけど誰かに似合おうと必死でした

そして今僕は誰かにとって
ふさわしい男といえますか?
ほとぼりが冷め君が自由になったら
この街でお茶でもしませんか?

それでも日々は続くのです
生きるためには食わねば
食うためには金が必要なのです
そのためには満員電車に乗ります
名前なんて捨てます
たとえビルが歪んで見える日でも働きます
ただ一ついつも鮮やかなものは君だけなのです

君は今どうしていますか?
ゴシップ誌が何と書こうと
僕は君の素顔を知っているつもりです

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