泣く時泣けない時

泣けない自分が嫌いな時もある。
自分は基本的に涙を流す事が苦手だ。子供の時からオカンべったりママママママママと、小学校4年生までオカンの横で寝ないと眠れない子供だった。思春期から反抗期とママと呼ぶのが恥ずかしくなりいつしかオカンと呼ぶようになった。そんなあまえたの自分は子供の時にぴーぴー泣きすぎたせいか泣くのが苦手になった。
初めての彼女と別れた時、結婚が決まった相手に浮気が分かって別れた時、パチンコでしこたま負けて財布がすっからかんになった時、まー涙が出ない。いや、映画やドラマ、漫画は泣けるのですよ。でもね、自分の事になると出ないね。だからって訳やないのだけども涙を誘うシーン、もちろん現実社会で。笑ろてまうのだ。
冠婚葬祭、入学卒業、感動的な場面でさえ(笑)
知人の結婚式で両親に花束を渡し思い出を語る、葬儀で坊さんの後ろ姿やお経などで、笑いを堪えるのに必死なのだ。下を向き笑いを堪え震える体や笑い顔を見られないようにハンカチで顔を追おうその姿に涙もろく情に熱い人だと言われる事もしばしば。そう言われる度に申し訳なさが募る。そんな反動なのか自分の結婚式に数少ない学生時代の友人から言われたメッセージに堰が切れたかのように涙が止まらなかった。
『いつまでもフラフラして何をしてるのか分からない○○ですけど奥様、そして皆様(来賓者)におかれましては温かい目で見守ってやってください。』もうそこからはダメだった。オカンと退場も嫁ちゃま友人のスピーチも二次会の盛り上がりも泣き通しだった。
そして次に涙を流したのはオカンの葬儀から火葬場に向かう前の見送りの時だけだった。それも、号泣ではなく気付けば涙が流れていた。
あ、これを書いてる今も思い出したのか涙かな?頬をつたっている。

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